AGC、データ分析を内製化して開発費を8割削減、専門知識を持たない現場社員が構築

 AGCと竹中工務店はそれぞれ、データ分析プラットフォーム「Alteryx」を自社に導入した。データの準備から分析までをノンプログラミングで行えるセルフサービス型を特徴としている。AGCは、データ分析のシステム構築を内製化したことで開発費用を80%以上削減した。竹中工務店は、社内データベースのクレンジング作業に要する時間を10分の1以下まで短縮した。アルテリックス・

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アルテリックス・ジャパンの「Alteryx」は、業務部門のエンドユーザーに向けた、セルスサービス型のデータ分析プラットフォームである。データ分析業務における収集、データプリパレーション(前処理/加工)、分析、マシンラーニング(機械学習)、分析結果の可視化まで一連の流れをカバーする。「データを分析するためにコードを書く必要がなく、データ分析の一連のプロセスを、直感的なユーザーインタフェースで作成して実行できる」(同社)としている。

AGCはデータ活用システムを内製化して開発費を80%削減

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 Alteryxのユーザーの1社が、AGC 化学品カンパニーである。同社は現在、化学品プラントをスマート化するために必要なデータ活用の基盤として、Alteryxを導入した。2020年にトライアル導入を開始し、2021年5月から本格稼働させている。

 トライアル導入の成果として、データ分析・活用システムの構築を内製化できた(図1)。システムを外注する場合と比べて開発費用を80%以上削減できた。ほとんどの社員は、導入後1~2週間でデータの取得から分析まで使いこなせるようになった。図1:AGCの化学品カンパニーは、データ分析・活用システムの構築を内製化した。システムによっては、開発費用を80%削減できた(出典:AGC)
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 Alteryxの導入前は、社内外のシステムエンジニアがシステムを構築し、収集したデータの加工集計や整理を行っていた。Alteryxを導入した後は、プログラミングの知識を持たない現場の社員もシステムを構築できるようになった。

 分析結果のフィードバックも早くなった。Alteryxの導入前は、データの提供を受けてから分析結果をフィードバックするまでに1~2カ月を費やしていた作業が、導入後は数日でフィードバックできるようになった。