中編「 『Actifio Sky』『Denodo Platform』とは? データ仮想化の主要ツールを比較 」に続き、さまざまなデータソースのデータを仮想的に集約し、データ統合を実現する「データ仮想化」ツールを紹介する。後編は、「IBM Cloud Pak for Data」「PowerCenter」「TIBCO Data Virtualization」を取り上げる。
Source: Original Postress-this.php?">「IBM Cloud Pak for Data」「PowerCenter」「TIBCO Data Virtualization」の違いは? データ仮想化の主要ツールを比較
- Actifio Sky(中編で紹介)
- Denodo Platform(中編で紹介)
- IBM Cloud Pak for Data
- PowerCenter
- TIBCO Data Virtualization
データモデリングに強みの「IBM Cloud Pak for Data」
データマネジメント、データガバナンス、データ分析機能を1つの製品に集約させたデータ仮想化ツールがIBM Cloud Pak for Dataだ。「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」「Google Cloud Platform」(GCP)、「IBM Cloud」と連携する他、プライベートクラウドでも動作する。コンテナオーケストレーター(コンテナ統合管理ツール)「Kubernetes」で管理するコンテナにも導入可能だ。
IBM Cloud Pak for Dataは、データモデリング(データ構造の明確化)プロセスの簡素化に役立つ。機械学習モデル作成や他システムとのデータ連携のために、データを扱いやすくする。
さまざまなAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)、ハードウェア、ソフトウェアと連携可能な点がIBM Cloud Pak for Dataの特徴だ。ストリーム(継続的かつ大量に生じるデータ)を扱うための開発実行環境「IBM Streams」とIBM Cloud Pak for Dataと組み合わせることで、データをリアルタイムに処理するアプリケーションの開発と、迅速なデータ分析が可能になる。さまざまな業種固有のデータを集約した「IBM Knowledge Accelerators」は、IBM Cloud Pak for Dataで利用できるデータカタログ「IBM Watson Knowledge Catalog」に網羅的なデータを提供する。
IBMはIBM Cloud Pak for Dataの価格を公開していない。
アドオンが豊富な「PowerCenter」
データ仮想化ベンダーInformaticaが提供するPowerCenterは、複雑なデータ変換機能を必要とする企業向けのツールだ。PowerCenterはさまざまな種類のデータを扱うことができ、標準で複数のデータ変換機能を備える。データ検証テストの自動化機能を利用すれば、企業はプログラムを書かなくてもデータの監査とテストを実行できる。
Informaticaは、PowerCenter用に以下のアドオンを提供している。
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PowerCenterの価格は、ライセンス形態とインフラのコストによって異なる。
データの共有・保護機能が充実の「TIBCO Data Virtualization」
TIBCO Softwareの「TIBCO Data Virtualization」は、データベースやファイルなどをデータソースとして、さまざまな種類のデータを取り扱うことができるデータ仮想化ツールだ。オンプレミスシステムに加え、AWS、Azure、GCPといったクラウドサービスでも動作する。データを扱うアプリケーションの設計、データモデリング、データ変換、クエリ最適化などの作業を実行できるGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)を搭載する。
社内データの共有や再利用ができる「Business Directory」は、TIBCO Data Virtualizationの代表的な機能だ。その他TIBCO Data Virtualizationは、データ保護に役立つセキュリティツールおよびガバナンスツールをそろえる。
TIBCO Data Virtualizationの価格は、導入するシステム構成とライセンス形態によって異なる。