セゾン情報、データ連携ミドルウェアをクラウドで提供するiPaaS「HULFT Square」

セゾン情報システムズは2023年2月8日、クラウド型データ連携基盤「HULFT Square」を同年2月9日から提供開始すると発表した。2021年6月に発表していたサービスであり、今回提供を開始する。データ連携ミドルウェアをクラウドサービスの形態で提供する。オンプレミスの業務システムやインターネット上のSaaSサービスなどをつなぎ、これらの間でデータを容易に連携できるようにする。価格(税別)は、24万円(Basicプラン)から。販売目標は、4年間で500社100億円。2023年度下期には欧米でも提供する。

 セゾン情報システムズの「HULFT Square」は、クラウド型のデータ連携基盤である(図1)。データ連携ミドルウェアをクラウドサービスの形態で提供し、いわゆる「iPaaS」(Integration Platform as a Service)の機能を提供する。オンプレミスの業務システムやインターネット上のSaaSサービスなどをつなぎ、これらの間でデータを容易に連携できるようにする(関連記事セゾン情報、クラウド型データ連携基盤「HULFT Square」を2021年第3四半期に提供)。

図1:HULFT Squareの概要(出典:セゾン情報システムズ)
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中核機能として、システム間でデータを連携させるETL(抽出/加工/登録)機能、ファイル転送機能、システム間で受発注データなどのメッセージをやり取りするEDI(電子データ交換)機能、APIを介してデータにアクセスできるようにするAPIゲートウェイ機能、などを提供する。

データソースに接続するためのコネクタを6種類51コネクタ用意した。SAP ERPやSalesforceなどの業務アプリケーション、Oracle DatabaseやSQL Serverなどのデータベース、CSVファイルなど、企業が使う各種システムに接続可能である。任意のWeb API(REST API)でデータソースにアクセスする汎用REST APIコネクタも用意した。

セゾン情報システムズはこれまで、ファイル転送ソフトウェアの「HULFT」や、データ連携ソフトウェアの「DataSpider Servista」、企業内に存在するデータを把握してカタログ化する「HULFT DataCatalog」などを提供してきた。今回のHULFT Squareは、クラウド型のデータ連携基盤であり、既存の製品群を補完する位置付けになる。

なお、HULFT Squareは、Amazon Web Services(AWS)上で提供している。コンテナを利用したマイクロサービスとして実装しており、スケーラビリティを確保した。AWS PrivateLinkを利用してオンプレミス環境と閉域接続する使い方も可能である。

ライセンスは、基本構成として、「Basic」(業務部門やスモールスタート)、「Standard」(企業内基盤、複数部門やマルチクラウド連携、業務の自動化)、「Enterprise」(基幹システムの刷新や大規模データ移行)の3つのプランを用意した(図2)。別途、スペックの追加やコネクタの追加、ファイル転送機能、といったアドオン項目を用意している。操作方法や運用などのスキル習得を支援する教育サービスも提供する。

図2:HULFT Squareの価格構成(出典:セゾン情報システムズ)
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