2025年度には中堅企業にもブロックチェーンが普及、市場は7000億円超へ―矢野経済研究所

矢野経済研究所は2022年2月22日、国内におけるブロックチェーン活用サービス市場を調査した。2019年度の市場規模(事業者売上高ベース)は171億8000万円だった。2021年度は大手企業を中心に普及期に突入し、市場規模は783億3000万円になる見込み。2025年度には中堅企業においても普及期を迎え、市場規模は7247億6000万円に達すると予測している。  矢野経済研究所は、国内におけるブロックチェーン活用サービス市場を調査した(図1)。2019年度の市場規模(事業者売上高ベース)は171億8000万円だった。2021年度は、大手企業を中心に普及期に突入し、市場規模は783億3000万円になる見込みである。2025年度は、中堅企業においても普及期を迎え、市場規模は7247億6000万円に達すると予測している。 図1:国内ブロックチェーン活用サービスにおける市場規模の推移予測(出典:矢野経済研究所)拡大画像表示 2019年度までは、大手企業を中心にブロックチェーンの特性などを学んでいた最初期のフェーズだった。実証実験の多くが「お試し」の状況であり、試行錯誤しながらブロックチェーンの知見を吸収していた。このため、2019年度の市場規模は、171億8000万円に留まった。 現在は、実証実験の質がお試しから効果検証へと変化してきた。より本番環境での運用を想定した検証へと進む大手事業者が出てきた。導入領域別では、特に商流管理やデジタルIDをはじめとした認証を筆頭に、非金融領域の存在感が高まった。特に2021年度からは、トレーサビリティ(流通経路の追跡確認)や認証、NFTを中心に、ブロックチェーンの活用が広がっている。 矢野経済研究所では、ブロックチェーンの活用に際して、(1)トレーサビリティ、(2)認証、(3)NFTの3つが牽引役になるとしている。 (1)のトレーサビリティは複数のプレイヤが関わるため、ブロックチェーンの強みを活かせる領域である。事例も、化粧品の商流管理や物流管理をはじめ多くの領域で、流通経路における透明性の確保や最終ユーザーの特定など、応用範囲が広がってきた。また、地方において農作物の商流管理にブロックチェーンを活用した事例が複数出てきているほか、農林水産省によるスマートフードチェーンの取組みなど環境整備の動きもある。 (2)の認証領域においても、マイナンバーカードとデジタルIDを紐づけた自治体の取組みが徐々に始まってきている。今後、他の自治体への広がりが期待できる。また、大学の学位証明書などの電子化での活用も広がっていく。特に、ペーパーレス化への移行やコロナ禍も相まって、感染防止に向けた非接触・非対面への取組みは今後も導入を後押しする。 (3)NFTは、2021年度からの急速な普及にともない、特にゲーム業界において大手ゲームソフト会社を筆頭に、既存コンテンツを活用したNFTの提供などに取組んでいる。スポーツの領域でも、選手のデジタルトレーディングカードの発行を中心に事例が出てきた。現状のNFTは法的な枠組みが明確になっておらず、今後、一定金額以上の取引における本人確認の必要性などを含めた規制が入るものとみている。 Original Post>

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CNDT2021、CNCFの元TOCメンバーがOSSにおける標準の重要性を解説

CloudNative Days Tokyo 2021から、Katie Gamanji氏によるセッションを紹介する。 Katie Gamanji氏はConde Nast、American Express、CNCFのTechnical Oversight Committee(ToC)メンバー、エコシステムアドボケイトなどの職歴を経て、現在はAppleのSenior Kubernetes Field Engineerというポジションに就いているエンジニアだ。同時にUdacityにおいてクラウドネイティブなシステムにおける教材などの開発にも従事しており、クラウドネイティブなシステムにおいて広範囲な視野を持つ人材と言えるだろう。 このセッションでは、Kubernetesの拡大において標準仕様がどのようにエコシステムの拡大に役に立ったのか、またエンドユーザーとベンダーの立場の違いなどについて技術的な解説を踏まえて語りかける内容となっている。 セッションを行ったKatie Gamanji氏 ちなみに2020年に開催されたKubeCon+CloudNativeCon NA 2020では、Gamanji氏はクラスターAPIに関するセッションを行っているので参考にして欲しい。 KubeCon NA 2020のセッション:KubeCon+CloudNativeCon NA開催 Kubernetesのクラスター管理を進化させる方法論をKatie

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ダイキンのDX、他社協業の狙いとは?–アイデミー石川の「DXの勘所」【前編】

 AIを中心とするDX人材育成のためのeラーニングプラットフォーム「Aidemy Business」や、Python特化型オンラインプログラミングスクール「Aidemy Premium」などを提供する、アイデミーの代表取締役執行役員 社長CEO 石川聡彦氏が、さまざまな業界のDX実践例を連載形式で紹介する。目標はデジタル活用のキーポイント、言わば「DXの勘所」を明らかにすることだ。  初回は、空調機で知られるダイキン工業を取り上げる。空間データの協創プラットフォーム「CRESNECT(クレスネクト)」などの活動が評価され、「DX銘柄2020」にも選定された。また、「ダイキン情報技術大学(DICT)」と呼ぶ人材育成の仕組みを構築し、自社内の人材にDX知識をインストールし続ける方策に舵を切ったことも特徴だ。同社執行役員の植田博昭氏と、専任役員の小林正博氏との鼎談を、前後編でお届けする。 コモディティ化する主力製品で「新たな収益」を 石川氏:コロナ禍で多くの企業がデジタル化を余儀なくされ、DXはさらに加速したように見えます。しかし、DXに対する熱量は業界や企業によってさまざまです。「そもそも、ビジネスモデルの変革を迫られているのか?」「DXもAIに続く一過性のブームではないか?」「試作品止まりのプロジェクトがほとんどでは?」……といった疑問への答えを、各業界のDXをリードする企業に尋ね、今後のキーポイントを明らかにしていきたいと考えています。まずは経営戦略におけるDXの位置づけと、いかなる課題の解決を目指しているのか、伺えますでしょうか。 植田氏:経営層の認識は「デジタル化の遅れ」です。空調システムがコモディティ化していくであろう中で新たな収益を確保していくためにも、デジタルを活用したソリューション提供でビジネスを変革していく必要性に駆られています。また、一般的にいわれる業務効率の向上も課題ではあります。ただ、空調業界のビジネスの変革は難しい道のりです。なにせ、川上から川下までがしっかりと商習慣で固まっていますからね。 石川氏:どのような難しさがあるのでしょうか? 植田氏:われわれの機器は代理店や量販店経由で販売され、直販ではありませんから、仮にEC販売に踏み切ってもコンフリクトが生じます。他のソリューション商材にしても、確かにデータ取得などのメリットはありますが、代理店から仕事を奪う形になりやすい。これらのコンフリクトを解消し、いかに協業し、共生していくのかを考えなければなりません。 「オールコネクテッド戦略」の背景 石川氏:そうした中で、今年は「空調設備のオールコネクテッド戦略」というデータ活用や新しいデータビジネスの展開を打ち出されています。この戦略に行き着いた背景は? 植田氏:元々は「エアネット」という、弊社が保守や点検業務までを担うサービスを提供していたのですが、そこから得られるデータを分析しようとしても、物件固有の情報にとどまったり、そもそもデータ取得の方法が一律でなかったりと、使い勝手が悪く、言わば「使えるデータ」にはなっていませんでした。 そこで、保守や点検だけではなく、省エネに関わる提案や賃貸契約更新時に最適な空調環境の提案といった新規サービスを実施するほか、一貫性のある取得によってデータの質を高め、標準化を進めなければ、今後の障壁になってしまうことが予想されました。やはり空調機器もIoT的に全数接続が前提となる時代において、コネクテッドな商品を作っていかなければなりません。 業務用の空調機器1つとっても、病院、学校、工場、オフィスと使われる場所で用途も異なります。それらに対して用途市場別に故障予知や省エネへの貢献、電力使用レポート、空調環境の診断といった有効なコンテンツを提供していくことを目指しています。 他社協業を推し進める狙いとは? 石川氏:データが貯まるプラットフォームになり、それらのレポートが簡便かつ有用に使われると、企業内の総務や法務、不動産関係者、経営者も含めて、さまざまな仕事に影響が出そうですね。先ほどの「使えるデータ」という課題は、われわれもよく聞くキーワードです。たとえば、Netflixであれば会員登録した段階で年代や性別などによって区分けされますが、業務用エアコンは商習慣で直販もなく、またエンドユーザーの把握も難しいでしょう。 植田氏:完全にブレイクスルーしたわけではありませんが、弊社は主に「営業」と「サービス」で組織が分かれており、従来メンテナンスやソリューション販売といったデータはサービス側にだけ貯まっていました。つまり、アフターサービスをしに行ったところでないと顧客データが取得できていなかったわけです。今後は営業段階でもサブスクやソリューションを併売して台数を増やし、両組織からのデータ取得を促していく考えです。 石川氏:今おっしゃったソリューション販売としては、空間データの協創プラットフォーム「CRESNECT」の展開が特徴的ですね。この展開からは会員型コワーキングスペース「point 0 marunouchi(ポイントゼロ マルノウチ)」も開設されています。 小林氏:CRESNECTは2018年の2月にダイキンが発起人となって設立し、現在は20社が集う取り組みです。各社が保有する最新技術やデータ、ノウハウを融合し、AIやIoTを駆使した「空間コンテンツ」を提供し、健康で快適に働けるオフィス空間に向けた実証を行なうのがpoint 0

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NEC、SaaSの設定不備によるセキュリティリスクを可視化するサービス

NECは2022年2月22日、「SaaSセキュリティ設定管理プロフェッショナルサービス」を提供開始した。Microsoft 365やBoxなどのSaaSの設定状況を可視化し、セキュリティリスクの洗い出しと改善を支援するサービスである。SaaSの設定を管理するSSPM(SaaS Security Posture Management)製品「Adaptive Shield」を活用する。NEC社内でAdaptive Shieldを導入・運用したノウハウをもとに、リスクアセスメントから改善、継続的な運用の支援までを総合的に提供する。  SaaSセキュリティ設定管理プロフェッショナルサービスは、Microsoft 365やBoxなどのSaaSの設定状況を可視化し、セキュリティリスクの洗い出しと改善を支援するサービスである(図1)。SaaSの設定を管理するSSPM(SaaS Security Posture Management)製品「Adaptive Shield」を活用する。NEC社内でAdaptive Shieldを導入・運用したノウハウをもとに、リスクアセスメントから改善、継続的な運用の支援までを総合的に提供する。 図1:「SaaSセキュリティ設定管理プロフェッショナルサービス」の概要(出典:NEC)拡大画像表示 50種類以上のSaaSを対象に、設定状況を管理できる。例えば、Microsoft 365、Box、Salesforce、Zoomなどである。提供するサービスは大きく3つある。(1)「CISベンチマーク」などのセキュリティ標準に則ってセキュリティリスクのある設定を洗い出す「SaaSセキュリティリスク可視化アセスメント」、(2)アセスメント結果に基づいて設定の見直しを支援する「SaaS設定改善支援」、(3)SaaSの機能追加や設定変更にともなう新たなリスクを定期的にチェックして報告する「SaaSセキュリティ運用支援」、である。 背景には、テレワークの導入などにともないSaaSの利用が急増している一方で、利用企業側で機能追加や変更に合わせた設定の見直しができておらず、設定不備が原因の情報漏洩が多数発生しているという状況がある。また、事業部門での利用実態を情報システム部門が把握できていないことや、利用しているSaaSが多数あり管理が追い付かないといったことが課題になっている。 Original Post>

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【コラム】私たちはソーシャル+の世界を構築しようとしているが、それをどのようにモデレートできるだろうか

ソーシャルはもはやFacebookで行われていることに留まらない。使用するすべてのアプリで行うことに相当する。Venmo(ベンモ)、Strava(ストラバ)、Duolingo(デュオリンゴ)、さらにはSephora(セフォラ)での体験を思い浮かべてみて欲しい。 ソーシャルコンポーネントをアプリやサービスに実装する「ソーシャル+企業」として知られる企業が、ユーザーとのつながりを確立し、インタラクションを実現するという強みを背景に、繁栄を続けている。 Andreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)のD’Arcy Coolican(ダーシー・クーリカン)氏は、ソーシャル+企業の魅力について次のように記している。 (ソーシャル+は)ビデオゲームから音楽、ワークアウトに至るまで、あらゆる分野でコミュニティを見つけるのに役立ちます。ソーシャル+は、喜びを刺激するような実用性が、人間の本質的なつながりと思慮深く統合されているときに生じます。その力は強力です。なぜなら、究極的には、正統的かつポジティブな形でお互いにつながる方法が多ければ多いほど、より良いものになるからです。 ソーシャル+はまもなく私たちの生活のあらゆる側面に浸透し、数カ月後には猛烈な勢いで加速することが予想される。実用性を維持するアダプションが進み、すべての企業がソーシャル企業となることを、筆者は保証したい。これはとてもエキサイティングであるが、そうなるのは私たちが適切な構想を整えている場合に限られる。過去にソーシャルの支配力を私たちは目の当たりにしてきたが、その方向に向かわない限り、すばらしいものが創出されるだろう。 ソーシャルを生み出すアプリが正当なモデレーションの実践に信仰を見出さず、正しいテクノロジーとプロセスを最初から確実に構築するために必要なリソースへの投資を行わなければ、今日のユーザー体験にみられる目覚ましいほどの付加的なものが、まさに悪夢のようなものになりかねない。 Facebookからの学び Facebookは、初代のソーシャルパイオニアとして社会の機能を再定義したが、そうすることで、いくつかの非常に痛ましい教訓に耐えることになった。注目すべきは、個人、グループ、組織に至る19億3000万人のデイリーアクティブユーザーからの投稿を監視しながら、同時に抑圧することなくコミュニティの意識を醸成し、プラットフォームアダプション、エンゲージメント、利益を促進するという重荷を背負わなければならないことだ。ソーシャル+企業は、少なくとも短期的には、この種の量を目にすることはなさそうだが、同じ問題に対処しなければならず、それが起こることを予見できない言い訳はもはや存在しない。 Facebookがモデレートに失敗したいくつかの領域を見てみよう。 急成長する中で不適切なユーザー行動を見過ごしてしまう:Facebookの初期の頃、プラットフォームモデレーションは、ユーザー主導の無料スペースとみなされていたところでは必要ないと考えられていた。この会社は単なるつながりのパイプだった。Facebookは、効果的に管理するには遅すぎるという状況になるまで、ユーザーに害が及ぶ可能性を認識していなかった。最先端のソフトウェア、そして1万5000人の従業員が70言語にわたるコンテンツのレビューに専念しているワークフォースをもってしても、コンテンツモデレーションは依然として大きな問題であり、企業ユーザー、広告費、膨大な評判資本を犠牲にしている。 言葉の壁の過小評価:私たちはオンラインサービスやネットワークを通じてますますグローバル化する社会に住んでいるが、議会に提出された文書によると、偽情報を特定するために割り当てられたFacebookのグローバル予算の87%が米国に充てられていた。世界のその他の地域でのモデレーションプラクティスにわずか13%しか充当されていないことになるが、北米ユーザーはデイリーユーザーの10%に過ぎないのである。Facebookはこの問題に対処するために、言語に極めて微妙な差異がある市場にAIベースのコンテンツモデレーション用ソフトウェアを適用しようとしたが、うまく機能しなかった。Facebook最大の市場(3億5000万人のユーザーを抱えるインド)では、言語不足に起因して、誤情報や暴力扇動が急増している。北アフリカや中東の多様な方言の場合はさらに深刻である。結果として、人間によるコンテンツレビューと自動化されたコンテンツレビューの両方においてヘイトスピーチが蔓延するのを誤って許容してしまい、一方で、一見テロ活動を助長しているように思われる無害な投稿が削除されるという事態に陥っている。 政治的になる:米国のディープフェイクや偽情報キャンペーンにおいて武器化されてきた最も明確な言葉は正常化されているが、Facebookがそのサービス規約に照らして合法的に削除したりフラグを立てたりする投稿は、表現の権利が侵害され、自分の声が抑圧されていると感じているユーザーの怒りを招いている。これは、新しい法的手続きの断片と連動して、重大な市民の反発を引き起こした。つい最近の2021年12月1日、政治的信条に基づいてコンテンツが削除された場合に州住民がFacebookを訴えて損害賠償を求めることを可能にするテキサス州法の施行を、連邦判事が阻止した。政治的候補者、ニュースサイト、ユーザーを検閲した責任をFacebookに負わせようとしたフロリダ州の同様の法律も却下された。しかし、これらの試みは、人々が自分たちの好まない、あるいは時間の経過とともに自分たちに対抗するように変化していると感じるコンテンツモデレーションのプラクティスに、いかに憤慨しているかを示している。 禁止コンテンツをどうするかの判断:コンテンツが削除された場合、そのコンテンツはどうなるかという問題や、好ましくないコンテンツを引き渡したり、違法行為の可能性について当局に警告したりする倫理的責任が企業にあるかどうかという問題もある。例えば、検察は現在、抗議者が銃撃された暴力事件に関与したグループ、ニューメキシコ州市民警備隊のメンバーを特定するのに役立つデータをFacebookに渡すよう要求している。Facebookは、禁止されていた同グループの記録は削除したため、どうすることもできないと主張している。誰が何を所有しているのか、プライバシーに対する合理的な期待は何か、企業はコンテンツを放棄できるのかという点で、法執行機関とソーシャル企業の間で緊張が高まり続けている。 これらの問題はすべて、アプリやサービスにソーシャルコンポーネントを組み込むことを計画している企業によって、慎重に検討されるべきである。 次世代のソーシャルアプリ ソーシャルエンゲージメントは、セールスやアダプションなど多くの側面で重要な要素となっているが、人間には欠点もあることを忘れてはならない。トロール、スパム、ポルノ、フィッシング、金銭詐欺は、ブラウザやショッピングカートと同程度にインターネットの一部となっている。それらによってコミュニティが一掃され、破壊される可能性もある。 考えてみて欲しい。Facebookとその開発者、モデレーター、AIテクノロジーの部隊が悪戦苦闘しているなら、モデレーションとコミュニティガイドラインを初めから優先しない場合、どのようなことが起こるだろうか? 企業は、特にサービスがグローバル化するにつれて、企業とともに拡張できるモデレーション機能を構築するか、堅牢なソリューションを提供する企業と提携する必要がある。これはいくら強調してもしすぎることはない。プラットフォームの長期的な成功と存続性、そしてソーシャル+ムーブメントの未来にとって、それは基本的な要素である。 しかし、モデレーションツールがその役割を果たすためには、企業はコミュニティのために明確に定義された行動規範を作成しなければならない。それはグレーゾーンを最小化し、その意図をすべてのユーザーが理解できるように明確かつ簡潔に書かれたものであることが求められる。 透明性は必須である。不適切な行為をどのように扱うのか、投稿を削除したりユーザーをブロックしたりするプロセスはどのようになっているか、という観点で構造を整備することも企業は求められる。いつまでアカウントがロックアウトされ続けるのか?ユーザーは訴えることができるのか? そして企業は、最初から一貫性を持ってこれらのルールを適用しなければならないという大きな試練が課せられる。インスタンスの間に曖昧さや対照があると、その企業は損失を被ることになる。 組織はまた、好ましくないコンテンツに関して、倫理的責任に対する姿勢を明確にしなければならない。ユーザーのプライバシーとコンテンツをどのように管理するのかについて、特に法執行機関が関心を持つ可能性があるものに留意しながら、企業は自主的に決定しておく必要がある。これは厄介な問題であるが、ソーシャル企業が不正に関与しないようにするための方策は、企業のプライバシーに関する姿勢を明確に示すことであり、そこに背を向けて、問題が発生した場合にのみそれを持ち出すようなやり方は避けるべきである。 フィンテックからヘルスケア、フードデリバリーまで、あらゆるアプリにソーシャルモデルが組み込まれ、私たちのデジタル生活をより魅力的で楽しいものにしている。同時に、企業がユーザーや顧客とのコミュニケーションのまったく新しい方法を開拓するとき、間違いは避けられないものでもある。

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MetaにEUのプライバシー規制当局が米国への個人データ転送に関する新たな予備決定を送付

TechCrunchが得た情報によると、Facebook(フェイスブック)は、EUのプライバシー規制当局から、ユーザーデータを引き続き米国へ転送できるかどうかに影響を与える「修正された」予備的決定案を受け取ったという。 「Meta(メタ、旧Facebook)には28日以内にこの予備的決定に対する意見を提出する権限が与えられており、その時点で他の関係監督機関向けに第60条の決定案を作成する予定です。これは4月中に行われると予想しています」と、アイルランドのデータ保護委員会(DPC)のGraham Doyle(グレアム・ドイル)副委員長は筆者に語った。 ドイル氏は、予備決定の内容については詳細を語らなかった。 しかし、2020年9月に関係者の発言を引用した当時のWall Street Journalの報道によれば、DPCは、Facebookにデータ移転の停止を指示する仮命令を出している。 最近そのデータマイニング帝国の名称を(Facebookから)変更したMetaは、投資家との電話会談で、EU-US間のデータ転送には継続的なリスクがあることを警告している。 同社は直ちに先のDPCの仮命令に異議を唱えようともしたが、2021年5月にアイルランド高等裁判所がDPCのやり方に対する異議を棄却する判決を下したため、この法的手段は頓挫していた。 欧州のデータ保護法と米国の監視権限との衝突を争点とするこの訴訟では、同社にデータ転送の一時停止を指示した先の仮命令以降、規制当局が今回は異なる結論を出すことになるような、事実関係に重大な変化があったかどうかは不明だ。 さらに、ここ数カ月の間に、欧州の他のデータ保護機関は、Google Analytics(グーグル・アナリティクス)など、米国へ個人データの転送を行う他の米国のサービスに対して「違法」との決定を下しており、少なくとも一般的な観点からは、DPCがMetaに対して最終的な決定を下す方向へ圧力が高まっている。 この規制当局はまた、当初の申し立て人であるMax Schrems(マックス・シュレムス)氏による手続き上の課題にも直面している。同氏は2021年1月に、長年の申し立てを速やかに最終決定するという合意を引き出している。つまり、もう1つの準期限があるということだ。 関連記事:フェイスブックのEU米国間データ転送問題の決着が近い この合意条件に基づき、DPCはシュレムス氏が(並行して)「自らの意思」で行う手続きでも審理を受けることに合意した。これはシュレムス氏の最初の(2013年の)苦情に関する調査に加えて開始されたもので、現在はMetaに出されたこの新しい予備的決定を通して進められている。 シュレムス氏は、DPCから決定書が送られてきたことを認めたものの、それ以上のコメントはしなかった。 (さらにややこしいことに、2021年11月には、シュレムス氏が設立したプライバシー擁護団体が、他の苦情草案の公表を阻止しようとしたことに関連して、DPCが「手続き上の脅迫」を行ったとして、この規制当局に対して刑事上の汚職の訴えを起こしている……) Metaにデータ転送の停止を命じる可能性のある最終的な決定が下されるまで、この数年にわたるデータ転送問題が、具体的にあとどれくらい続きそうであるかは、依然として不明だ。 しかし、もはや数年というよりは数カ月に近いはずだ。 第60条のプロセスには、利害関係のある他のデータ保護機関も加わることになる。これらの機関は、主導する機関の決定案に対して、まず1カ月の期間内に理由のある異議を唱えることができる。ただし、延長も可能だ。仮決定に対してデータ保護当局間で大きな意見の相違があった場合には、最終的な決定を下すプロセスに数カ月を要することになり、最後には欧州データ保護委員会が介入して最終的な決定を下すことになるかもしれない。 これらはまだ先の話だ。今のところ、ボールはMetaのコートに戻り、同社の弁護士がどんな新しい言い訳を思いつくか、見守る段階となっている。 この最新の進展についてMetaにコメントを求めたところ、同社の広報担当者は、次のように筆者に返答した。 「これは最終決定ではなく、アイルランドデータ保護委員会はさらなる法的提出を求めています。データ転送の一時停止は、当社のサービスを利用しているEU域内の何百万人もの人々、慈善団体、企業だけでなく、グローバルなサービスを提供するためにEU-US間のデータ転送に依存している他の何千もの企業にも損害を与えることになります。人々、企業、経済のつながりを維持するためには、EU-US間のデータ転送における長期的な解決策が必要です」。 この終わりの見えない物語には、もう1つ別の動きがある。それは、欧州委員会と米国の間で、無効となった「プライバシーシールド」に代わるデータ移転の取り決めについての交渉が続いていることだ。

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日本ユニシス、RPA「UiPath」の全社運用を支援する「RPAエンタープライズサービス」を開始

日本ユニシスは2022年2月25日、RPA運用支援サービス「RPAエンタープライズサービス」を提供開始した。トレーニングや運用サポートなど、RPAツール「UiPath」を全社で運用していく上で必要になる内部統制のための仕組み作りを支援する。既に提供済みの「RPA導入支援サービス」と組み合わせることで、RPAの新規導入から全社展開までをワンストップで支援する。  RPAエンタープライズサービスは、RPA導入後の運用・保守フェーズを支援するSIサービスである(図1)。トレーニングや運用サポートなど、RPAを全社で運用していく上で必要になる内部統制のための仕組み作りを支援する。既に提供済みの「RPA導入支援サービス」と組み合わせることで、RPAの新規導入から全社展開までをワンストップで支援する。 図1:RPAエンタープライズサービスの概要(出典:日本ユニシス)拡大画像表示 RPA導入後の、(1)教育、(2)運用、(3)保守、の3つのフェーズをカバーする(表1)。 RPAエンタープライズサービスのサービス内容(出典:日本ユニシス) フェーズ サービス名 サービス内容 教育 ユーザートレーニング(管理者向け) 大規模運用でのロボット展開を始める管理者(RPAサービスデスク)に向けて、UiPath Orchestratorを利用したロボット管理手法の研修を実施する 運用 Orchestrator導入支援 オンプレミス版UiPath Orchestratorを導入するサービス。製品のインストールから、ロボット接続の動作確認までを実施する RPA運用サポートサービス UiPath Orchestratorの運用支援を行うサービス。監視、障害対応、ログ管理、UiPath Orchestrator運用代行、セキュリティリスク管理、レポーティング、ヘルプデスクなどを組み合わせて利用できる 開発/運用ルール作成 ルール作成の対象となる業務についてヒアリングし、開発ルール、運用ルールを作成する 開発ルールの項目例:RPA化フロー、設計、開発(注釈、ネーミング、設定ファイル、エラー、ログ)、テスト 運用ルールの項目例:体制、監視、ロボット管理、セキュリティ対応、障害管理、ナレッジ管理 保守

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日立、生体認証による無人店舗を社内の「オフィスグリコ」で実証、商品を手に取って離れるだけで自動精算

日立製作所は2022年2月22日、小型無人店舗のサービスコンセプト「CO-URIBA(コウリバ)」を発表した。同コンセプトの下、同社事業所内の「オフィスグリコ」において、生体認証による無人店舗の実証を開始する。生体認証による本人確認、自動決済、センサーを活用した購買行動ログの取得、デジタルサイネージなど、同社グループの各種技術を組み合わせた。今後も「オフィスグリコ」をはじめ、複数の事業者との実証を重ね、新しい売り場づくりの仕組みやサービスモデルの検討を進める。  CO-URIBA(コウリバ)は、生体認証による本人確認や自動決済の仕組みを採用した、小型無人店舗のサービスコンセプトである。商品を手に取って離れるだけで自動で精算可能な無人店舗を実現する。同コンセプトの下、日立製作所は、同社事業所内の「オフィスグリコ」(グリコチャネルクリエイトが展開する、オフィス向けの無人店舗)において、生体認証による無人店舗の実証を開始する(写真1)。 写真1:無人店舗「CO-URIBA」のイメージ(出典:日立製作所)拡大画像表示 利用者は、生体情報とクレジットカード情報をあらかじめ登録しておくことで、生体認証による手ぶら決済が可能になる。商品を手に取って店舗エリアから離れるだけで、自動で精算する。商品棚と天井に設置したセンサーを使って、ガムなどの小型・軽量の商品も認識するほか、手に取った商品を棚に戻した際にキャンセルと判別する。生体認証技術には、成りすましのリスクが低い公開型生体認証基盤(PBI)を利用する(関連記事:日立、手ぶらで決済できる「生体認証統合基盤サービス」、生体情報からPKIの秘密鍵を都度生成)。 購買情報や行動ログを活用して在庫管理に役立てられる。現場で商品を確認することなく、どの商品がいつ売れているか、在庫状況はどれくらいかなどの情報をリアルタイムに把握可能であるため、売り切れ前の商品補充、人気商品の売り場面積拡大など、ニーズに応じた販売計画の立案に役立つ。 消費行動を可視化して、商品開発や販売戦略立案などのマーケティングに役立てられる。商品棚の重量センサーと商品棚上部の3Dセンサーから利用者の行動履歴を収集する。「購入者の属性」や「購入商品」、「時間帯」などの情報に加え、「商品前でしばらく足を止めた」、「一度手に取ったものの購入に至らなかった」などの行動履歴を取得する。 今後も、マーケティング機能を強化する。デジタルサイネージ「MediaSpace」を活用して入場時の認証情報をもとにしたパーソナライズ広告を表示したり、手に取った商品に応じて広告やカロリー/栄養成分を表示したり、施設のお知らせや天気予報などを表示したりする。さらに、ダイナミックプライシング(需要に応じた価格変動)機能の実装などを検討している。 背景には、無人店舗のニーズが高まっている状況がある。無人店舗のさらなる利用拡大に向けて、在庫管理や商品補充の最適化、売れ行きの把握、消費者の購買行動や好みなどに基づいた新しい買い物体験の提供が求められている。 Original Post>

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AWSパートナー10社、金融機関がFISC安全対策基準に対応するための参考資料を公開

Amazon Web Services(AWS)のパートナー企業で構成する「FISC対応APNコンソーシアム」に参加する全10社は2022年2月14日、『「AWS FISC安全対策基準対応リファレンス」参考文書』(46ページPDF)を無料で公開した。金融機関は、AWSを活用して構築したシステムがFISC安全対策基準に準拠しているかを判断する参考情報として、同参考文書を活用できる。同文書は、公益財団法人金融情報システムセンター(FISC)が提供する「金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準・解説書」(FISC安全対策基準)第9版令和2年3月版に対応する。  「AWS FISC安全対策基準対応リファレンス」参考文書は、AWSを活用して構築したシステムがFISC安全対策基準に準拠しているかを判断可能な、46ページのPDF文書である。FISC対応APNコンソーシアム参画メンバー全10社(表1)の共同著作物であり、金融機関に向けて無料で提供する。FISCが提供する「金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準・解説書」(FISC安全対策基準)第9版令和2年3月版に対応する。 図1は、参考文書の概要と活用イメージである。金融機関は、AWSを活用して構築したシステムがFISC安全対策基準に準拠しているかを判断する参考情報として、同参考文書を活用できる。加えて、クラウドサービス(AWS)によるFISC安全対策基準への準拠状況を把握できるように、準拠性の根拠となる第三者認証の該当項目を示している。これにより、準拠性の確認にかかる負荷を軽減できる。 図1:「AWS FISC安全対策基準対応リファレンス」参考文書の概要と活用イメージ(出典:NTTデータ)拡大画像表示 図2は、参考文書の構成例である。FISC安全対策基準の各基準について、AWSが公式見解として作成している「金融機関向け AWS FISC安全対策基準対応リファレンス」の記載の抜粋と、その内容に対する本コンソーシアムによる付加情報を記載している。 図2:「AWS FISC安全対策基準対応リファレンス」参考文書の構成例(出典:NTTデータ)拡大画像表示 「金融機関が安全にクラウドサービスを利用するためにはFISC安全対策基準を満たす必要がある一方で、FISC安全対策基準の項目は多岐にわたり、クラウドサービスを活用して構築したシステムの準拠性を確認する作業が負荷になっている」(FISC対応APNコンソーシアム)。 Original Post>

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空港を中心に移動を検索、手配できる「JAL MaaS」–1つのアプリでシームレスに旅行

 日本航空(JAL)は2月17日、国内空港を中心とした地上交通での移動について、航空機の移動を含めた経路検索や、交通事業者と連携した予約、手配ができる「JAL MaaS」の提供を開始すると発表した。 JALグループ国内線(コードシェアやジェットスタージャパン、スプリングジャパンの国内線を含む)、日本国内における地上交通などが検索対象経路となる。利用は、JALのウェブサイト「そのほかのサービス」「発着案内」から可能。連携する事業者は、オンデマンド型シャトルサービス「スマートシャトル」を提供するNearMe、公共交通のチケット販売システムを提供するウェルネット、タクシー配⾞システムを提供する電脳交通など。 同社はこれまでも、さまざまな交通事業者と連携し、出発地と空港および、空港と目的地間をダイレクトにつなぐ移動手段の手配ができるサービスなどを提供してきた。 JAL MaaSでは、経路検索機能を導入。経路検索上で利用者と各事業者の接点をつなぐことにより、それぞれのシーンで専用のアプリやウェブサイトを開くことなく、出発地から目的地までをシームレスに旅行できる仕組みを構築している。 なお、東日本旅客鉄道(JR東日本)が提供する「リアルタイム経路検索」を活用しており、国内の航空会社で初めて、空の便と地上交通の遅延状況を反映するリアルタイムな経路検索が可能となっている。 加えて、自治体との連携を強化し、移動手段の選択肢が限られているなどの地域が抱える移動に関する課題の解決と、交流人口の創出に取り組んでいくという。 具体的には、2月17日~5月31日までの期間、JAL MaaSと、「徳島県(徳島阿波おどり空港)」「山形県(おいしい山形空港)と山形空港利用拡大推進協議会」「青森県(三沢空港)と三沢空港振興会」が連携する取り組みを実施する。 徳島阿波おどり空港では、新たな移動サービスとして開始する、空港と人気スポットをダイレクトに結ぶスマートシャトルがJAL MaaSに対応。JAL MaaSで一般路線バスの一日乗車券販売サイトへとワンクリックでアクセスできるようになった。 おいしい山形空港では、空港と観光地などを結ぶ地上交通の案内サイトと連携する。予約サービスの利用、最新のダイヤ情報の一元的な確認などが可能。 三沢空港では、地上交通においてスムーズな乗車をサポートするデジタル乗車券を販売する。 いずれの連携でも、予約、購入時に「JMBお得意様番号、JMB登録名(ローマ字)」を入力することで、マイルがたまるようになる。 今後は、連携する自治体の拡大を図るとともに、空港から目的地までの移動のサポートに加え、地域の魅力発信にも積極的に取り組んでいくという。 Original Post>

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自然災害やサイバー攻撃–新たなリスクに「データ」で挑む東京海上のデジタル戦略

 東京海上グループがデジタル戦略を加速させている。データを駆使して「価値提供の変革」と「社内体制の変革」を推進し、その回転エンジンとして「グローバルデジタルシナジー」を発揮していくという。 このデジタル戦略を率いるのが、東京海上ホールディングス 常務執行役員グループCDOの生田目雅史氏だ。ドイツ証券やモルガン・スタンレー証券、ビザ・ワールドワイド・ジャパン、ブラックロック・ジャパンなどを渡り歩いてきた同氏は、「(自身の)キャリアを通じてさまざまな“データ”を活用してきた」と振り返る。 東京海上ホールディングス 常務執行役員グループCDOの生田目雅史氏 「金融市場では企業価値評価やリスクの所在をデータに基づき数字で表現する大切さを学び、決済市場では金融データや個人購買データを、マーケティング、行動分析、消費分析に役立ててきた。いま東京海上は、データの利活用による保険という業態の変革に挑戦しており、私のこれまで35年間のキャリアとも完全にオーバーラップしている。今後は保険の領域で、新たな価値創造を実現したい」(生田目氏) 時代の進化と「2つの使命」 ではなぜ、いま保険の領域において、データを活用した変革が重要なのか。生田目氏は「世界中の不確実性がますます高まっている点が背景」と指摘する。新型コロナやトンガ火山噴火、近年大型化する台風や水災など、これまでの常識が全く通用しない「新たなリスクへの対応」が世界中で求められているためだ。 新たなリスクとは、自然災害や病気だけではない。AIの実用化、コンピューティング能力の向上、データの大容量化、自動運転などモビリティの進化、ブロックチェーン技術による金融ビジネスの変革、新たに事業化が進むNFTなども含めて、「デジタル技術そのものがもたらすリスク」まで見据え、注力領域を拡大する方針だ。 生田目氏は、「時代が進化するほど、その進化を支えるため保険企業が直面し、貢献するべき使命は、どんどん大きくなる」と話す。さらに、「将来に向け発展する人類の社会に対して、付加価値を出し続けていきたい」と、デジタル戦略への意欲を示した。 これまでも、自動車事故やクレジットカードの不正利用といった、リスクに備えた保険の提供で、その産業の飛躍的な成長と社会の進化に貢献してきたが、今後はさらに進め、事故を起こさせないためのインフラ整備や、不正利用がない世界の実現などにも、保険企業独自の知見や解析力をもって貢献していきたいという。 「保険企業が果たすべき責任と使命は、2つあると考えている。1つは、新たなリスクを広く深く見つめたうえで、リスクマネジメントの観点からサービスを提供すること。もう1つは、われわれが得ているデータを活用して付加価値を創出し、発展する社会を加速させる役割を果たすこと。さらに付け加えるならば、メタバースのような仮想ライフ、ワーケーションなど、個人の人生と社会との関わり方の多様化にも、しっかりと向き合いたい。サービス提供のあり方も、変えていく必要があるだろう」(生田目氏) 東京海上グループの「デジタル戦略」の全体像 東京海上グループのデジタル戦略の全体像はこうだ。テクノロジーとデータを徹底的に活用して、「価値提供の変革」と「社内体制の変革」を2軸で目指す。そして、2軸に共通する横軸の取り組みとして、「グローバルデジタルシナジー」を発揮していく。 1つめの軸である「価値提供の変革」おいては、従来の保険業に留まらない新しいビジネスモデルの創出を目指す。新たなリスクや社会課題を解決できるソリューションを提供するべく、デジタルの利活用を推進するという。 2つめの軸である「社内体制の変革」においては、効率性の高い経営体制、業務プロセスやオペレーションのDXを目指す。業務のデジタル化、自動化を進め、被害の算定や商品の提案といった、個々人の能力に頼るところが非常に大きい業務についても、AIやテクノロジーを活用することで人が提供する価値を最大化する“人の力とデジタルのベストミックス”を推進するという。 そして、この2軸をさらにスケールする可能性を追求するのが「グローバルデジタルシナジー」だ。同社が事業を展開する国は、すでに約50カ国。日本ではまだ難しいデジタルの取り組みも、実は海外のグループ企業でPoCや実装がどんどん進んでおり、毎週のように各拠点からレポートが届いているという。「海外で実装された技術を、日本や他国に横展開することで、デジタル戦略を加速できる。グローバルなプレゼンスを最大限に活用して、価値提供と社内体制の変革につなげていきたい」(生田目氏) 国内の「データ中核会社」とグローバル戦略 そのために、国内外の組織体制も強化してきたという。まず国内では、グループのデータ中核機能を担う東京海上ディーアールを2021年7月に始動。「新たなビジネスモデルを創出するための基礎になるのは、データ収集力と高度なデータ解析力だ」と生田目氏は話し、東京海上ディーアールがデジタル技術のノウハウを結集したデータ戦略の中核になることを強調した。 従来、保険商品やサービスの開発は、グループの各事業部門が担ってきたが、今後は、東京海上ディーアールと各事業部門が連携する体制へと変更。常に最先端の解析技術を導入実装できるようにした。 社内の人材育成に加え、外部からの採用も強化している。データサイエンティスト、エンジニア、プログラマ、事業企画責任者、マーケター、デザイナーなど、さまざまなデジタルプロフェッショナルを、外部からも結集している。また、データ解析力を高めるためマザーズ上場のパークシャーテクノロジーとジョイントベンチャーを設立して、たとえば人工知能やディープラーニングなどの技術も必要に応じて即時導入できる体制を構築した。 次に、グローバル戦略だ。デジタル戦略に特化した情報収集と情報連携を目的に、現在はグローバルで7拠点が稼働中。シリコンバレー、東京、台北、シンガポールに加えて、コロナ禍の2020年から2021年にかけては、ニューヨーク、ロンドン、サンパウロに新拠点が立ち上がったという。全世界の最先端の情報が、リアルタイムに双方向連携されている。 各エリアの個性は豊かだ。たとえば、ロンドンの責任者はサイバー領域に強く、ロンドンからはサイバー領域のグローバルな知見が共有されている。サンパウロがあるブラジルは、金融テクノロジー導入の積極性が高い国で、同社ブラジル拠点でも他国に先駆けてデジタル実装が旺盛に進められており、サンパウロからの情報発信は高い価値があるという。 「コロナがもたらした変化とは一体何か。そのような探索をする、マーケットインテリジェンス機能が、いま極めて重要になっている。これを抜本的に強化するため、強い専門チームが必要だと考えて、2020年以降に急いで体制を強化した」(生田目氏) 「当社の強みは、新たに生まれるデジタル技術をいち早く実装し、その成否を見極める実証フィールドが非常に広いこと。もちろん、国によって規制や市場慣行が異なる部分もあるが、新たに活用したデジタル技術のコアとなるエッセンスを共有しつつ、各地で応用していく。また、このプラットフォームを、世界中のインシュアテック企業やベンチャー企業に活用いただき、われわれもともに付加価値を創出していきたい」(生田目氏)

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ラック、不正な金融取引をAIで検知して防御するサービス「AIゼロフラウド」、金融機関向けに提供

ラックは2022年2月17日、金融不正取引防御サービス「AIゼロフラウド(AI ZeroFraud)」を金融機関向けに提供開始した。キャッシュカードを騙し取って現金を引き出すといった不正な口座取引を、AIで検知して防御する。ラックの金融犯罪対策センター「Financial Crime Control Center」(FC3)が開発したAIを活用する。価格は対象口座数などに応じて変わり、個別見積もり。  AIゼロフラウドは、不正な金融取引をAIで検知して防御するサービスである(図1)。キャッシュカードを騙し取って現金を引き出すといった不正な口座取引をAIで検知して防御する。金融機関のサービス利用者の取引行動から特殊詐欺行為を発見し、不正利用を停止する。金額、口座情報、日時、などの属性データや取引履歴などのデータを元に不正かどうかを判別する。取引情報をAIゼロフラウドに送信すると、リアルタイムに分析結果が得られる。 図1:金融不正取引防御サービス「AIゼロフラウド(AI ZeroFraud)」の概要(出典:ラック)拡大画像表示 特徴は、AIを利用して不正取引の検知性能を高めたことである。不正取引検知率として94%をうたっている。不正取引は正常な取引と比べて極端に件数が少なく不均衡データとなるため、従来のルールベースの検知では対応が難しい。ラックが開発した技術では、犯罪パターンを分析し、学習用データの比率調整を実施する。不均衡データでも発見率が高いとしている。 サービス導入の流れはこうだ。事前検証フェーズにおいて、金融機関が保有する取引データを実際に使い、データ分析や不正検知モデルのチューニングを実施する。こうして、実現性や有効性を評価する。この後、検証結果に基づき、システム環境に沿った形で不正取引検知システムを開発・導入する。運用フェーズでは、定期的にAIエンジンをチューニングし、金融機関の取引状況を不正検知モデルへと反映させる。 Original Post>

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東京初、隅田川上空で「橋横断」–ドローン医薬品配送、普及の鍵は「省人化」

 日本航空(JAL)、KDDI、メディパルホールディングス、東京都デジタルサービス局は、2月8〜9日と16日の3日間に渡り、ドローンが隅田川上空を飛行して永代橋、中央大橋、佃大橋の3つの大橋を横断し、医薬品を配送する実証実験を実施。最終日となる16日には、実証実験を報道に向けて公開した。 本実証実験は、「東京都におけるドローン物流プラットフォーム社会実装プロジェクト」に採択された3件のうちの1つ。KDDIとJR東日本が中心となった竹芝でのフードデリバリー、ANAとセブンイレブンが中心となった日の出町でのコンビニ商品配送に続き、JALとKDDIが中心となって取り組んだ。 目的は、2022年度下期に法改正が見込まれる「レベル4(有人地帯における目視外飛行)」の解禁を見据えた、ドローンによる医薬品輸送ビジネスモデルの確立だ。医薬などの卸売業を営むメディセオと、東京都中央区にある聖路加病院がユーザーという立場で協力した。 (左から)メディセオ ロジスティクス本部長の若菜氏、KDDI 事業創造本部ビジネス開発部 ドローン事業推進Gリーダーの博野氏、JALデジタルイノベーション本部エアモビリティ創造部マネージャーの田中氏、聖路加病院 薬剤部部長の後藤氏 1日5回の医薬品緊急配送、ドローンでの代替を目指す 聖路加病院 薬剤部部長を務める後藤一美氏は、「1日4〜5回ほど、緊急配送が発生している」と明かす。配送物は、高額かつ緊急性が高く、常時使わない医薬品も多く、1回の投与量によっても必要量が変動するものもあるという。院内で薬剤を保管するスペースも限られているなか、即時オンデマンド配送へのニーズは高いという。本実証のシナリオは、「緊急時における医薬品の即時オンデマンド輸送」とされたが、有時平時問わず、ドローンによる医薬品配送のビジネス化が求められていることがうかがえる。 本実証で使われた機体は、国産ドローンメーカーACSLの「PF2」という自動航行ドローン。JAL デジタルイノベーション本部 エアモビリティ創造部 マネージャーの田中秀治氏は、「医薬品のように少量多頻度配送に、うってつけの機体」と話す。出発地点のメディセオ新東京ビルから目的地の聖路加国際病院へ、隅田川テラス沿いを5m/sの速度で約2.0km飛行して、医薬品サンプル(模擬品)を配送した。 ACSL製の「PF2」サイズは、横幅1173mm、高さ526mm 見どころの1つは、都内初となる「大橋の横断」だ。ドローンは、通行人がいる場合はホバリングして待機し、レベル2(補助者あり目視外)で飛行した。また、各橋に補助者を配置する、橋の両端に注意喚起の立て看板を設置するなど、安全管理につとめた。 実証には大勢の報道陣や関係者が集まり、ビルの向こうにドローンが現れるのを待ち構えた。橋でホバリングしている様子が遥か遠くに目視できたときには、現場はざわざわとどよめいていた。 左端のビルの左側に機体が見える その時のドローンからの風景(提供:ACSL) ドローンは、隅田川上空を自動航行して、約8分後に目的地付近へ到着した。実証期間中には、通行人の通過を待ちながら飛行したため、片道最大14分かかったフライトもあったという。PF2の最大飛行時間は35分のため、バッテリー不足への対策として残量が一定値を切った場合は、2カ所の緊急着陸地点のいずれかへ降りるというシステムが組まれていた。 ドローンが着陸するところ 着陸後、JALのスタッフが荷物を下ろした 本実証での重要な検証項目の1つは、配送中の品質検証だ。2021年6月に公布された「ドローンによる医薬品配送に関するガイドライン」に沿って、温度管理、固定を行った。 医薬品サンプルの受け渡し

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企業のESGデータをシムシティのようなプラットフォームでビジュアルに表現する「Actual」

企業がどのように「ネットゼロ」経済に移行していくかについての膨大なデータを処理しようとするのは、骨の折れる作業だ。数字のみのインターフェイスは、どんなにギークなCEOであっても辟易するだろう。それを視覚的に、しかも正確に表現できたらどうだろう? それがアイデアの芽となって生まれたActual(アクチュアル)は、膨大なデータを扱いやすいインターフェースで、しかも正確に表示するよう設計された、シムシティのようなプラットフォームだ。 Actualはこのたび、Buckley Ventures、Hyper、Wndrco、Sequoia Scout、Signalfire Scout、Craft Scoutから500万ドル(約5億7000万円)のシード資金を調達したことを発表した。環境に配慮した素材で知られる靴・アパレルのAllbirds(オールバーズ)、Giga(ギガ)、VF Corp(世界的なアパレル・フットウェア企業)、New Zealand Merino、ZQRXなどの企業が、ESGマンデートを把握するためにActualを利用しているという。 LinkedIn(リンクトイン)やAirbus(エアバス)の元社員によって設立され、サンフランシスコを拠点とするこのプラットフォームは、都市計画、ゲームデザイン、データビジュアライゼーション、科学的計画を組み合わせて、環境、社会、ガバナンス計画のモデル化と実行を行うとしている。 Actualの共同設立者であり社長のKarthik Balakrishnan(カーティック・バラクリシュナン)氏は、声明の中でこう述べている。「我々は、企業や社会的責任に関する誓約を実行しない企業が後れをとる段階に来ています。投資家はすでに、ESGスコアの高い企業を好んでおり、企業が『クリーンでない』場合、資本へのアクセスが制限されます。Actualは、企業が規制を満たすために既存のオペレーションを適合させアップデートする様々なESGシナリオを迅速にモデル化し、遅滞なく実装できるように設計されています」。 Actualは、Heighten(Microsoft / LinkedInが買収)の元CEOであるRajesh Chandran(ラジェッシュ・チャンドラン)氏、Coin(Fitbitが買収)とAltiscope(現在はAirbus UTMとして知られる)の元共同設立者であるKarthik Balakrishnan(カーティック・バラクリシュナン)博士、LinkedInの元ソフトウェアエンジニアでローズ奨学生のDerek Lyon(デレク・ライオンズ)博士が共同で設立した。 デレク・ライオンズCTOは、電話で次のように語ってくれた。「現在存在するESGツールを見ると、その多くはいわゆる『データファースト』です。つまり、多くのデータを収集することに重点を置き、カーボンAPIのようなものに入力し、それらの情報をすべて使用して、企業のESGフットプリントの現状を非常に正確に把握しようとしているのです」。 「当社のアプローチは『モデルファースト』と呼ばれるものです。顧客企業がが現在持っているデータを、たとえそれが不鮮明なものであっても、または単なる推定値であっても、それらを実際のモデルにプラグインし、ビジネスロジックや、多くの変革に重要な基礎的なサイエンスやエンジニアリングと結びつけることを可能にするモデルを構築することに注力しています。そしてそのモデルを使って、将来的に変化するであろうシナリオをモデル化することができるのです」。 画像クレジット:Actual HQ [原文へ]

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