日本企業は、データ保護や情報漏洩防止などの領域では比較的高い成熟度にある一方、組織横断型で安全にデータを活用するためのデータガバナンス体制の整備が総じて不十分である──。英国の会計事務所/コンサルティングファームErnst & Young Japan(EY)の日本法人、EY Japanは2022年3月14日、日本企業のデータガバナンスの整備・運用状況に関する調査「データガバナンスサーベイ2021」の調査結果を発表した。同調査が浮き彫りにした課題、そして今後取り組むべきことは何か。
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SUBARU、サイバー攻撃対策で脅威インテリジェンスを活用、日立が「DeCYFIR」の導入・運用を支援
SUBARUは、サイバー攻撃に対するセキュリティ対策として、脅威インテリジェンス(情報)の活用を開始した。日立製作所の「脅威インテリジェンス提供サービス」を2022年2月1日から運用している。外部に公開しているIT資産の脆弱性や自社に関する脅威情報を把握することによって、情報資産を脅威から守り、より安全なビジネス環境を確保するとしている。日立製作所が2022年3月17日に発表した。
KubeCon NA 2021からサービスメッシュの2セッションを紹介
KubeCon/CloudNativeCon NA 2021から、サービスメッシュに関連したセッションを2つ紹介する。1つ目はLinkerdの最新情報を紹介するセッション、2つ目はインドネシアの電子決済システムであるGoPayのエンジニアが紹介するKubernetes上でIstioを導入したユースケースのセッションだ。
Adobe、パーソナライゼーションに注力してExperience Cloudをアップデート
Experience Cloud(エクスペリエンス・クラウド)は、Adobe(アドビ)のデジタルエクスペリエンスソリューションのための包括的なブランドだ。含まれる代表的な機能は、データと分析サービス、コンテンツ管理ツール、コマースプラットフォーム、そして2020年のWorkfront(ワークフロント)の買収によって取り込まれた、完全なマーケティングワークフロー管理サービスなどだ。Experience Cloudブランドは、同社の2017 Digital Marketing Summit(デジタル・マーケティング・サミット2017)でデビューした
顧客体験価値向上へ!全社データ分析高度化に挑むローソンの新データ統合基盤
日本国内に約1万5000店舗を擁するコンビニ大手のローソンが、データ分析の高度化に注力している。24時間365日収集される膨大な販売データとサードパーティデータを掛け合わせた分析で顧客理解の深化を進めると同時に、パーソナライズされた顧客体験の実現を目指す。そのために取り組んだのが、データ統合基盤刷新による全社のデータ管理とKPI(重要業績評価指標)の改革だ。
データマネジメントの基礎を学ぶ(4)データマネジメント高度化ステップ(後編)
データマネジメントの高度化には、4つのステップがあります。そのうち、第3ステップでは、データガバナンスの確立と戦略的データ活用が重要です。また、第4ステップでは、分析能力の高度化が求められます。これらのステップを段階的に実施することが重要です。
2022年のデータマネジメント大賞は農林水産省、“データ駆動型農業”を推進─JDMCデータマネジメント受賞企業
一般社団法人日本データマネジメント・コンソーシアム(JDMC)は2022年3月8日、2022年データマネジメント賞の受賞企業を発表した。同賞は、データマネジメントにおいて、他の模範となる活動を実践している企業・機関をJDMCが選定し、表彰するアワードプログラム。2022年のデータマネジメント大賞は農林水産省が受賞。共通申請サービス「eMAFF」などデータ駆動型農業、農業DXへの果敢な取り組みが評価された。 日本データマネジメント・コンソーシアム(JDMC)はデータマネジメント賞の選定・授与を2014年から実施しており、今回が9回目となる。2022年のデータマネジメント賞の受賞企業は表1のとおりである。 賞名 受賞企業名 大賞 農林水産省 データガバナンス賞 Zホールディングス データ統合賞 カインズ 先端技術活用賞 一般社団法人リテールAI研究会 アナリティクス賞 NTTコミュニケーションズ 賞名 賞の評価基準 大賞 データマネジメント活動において、特筆すべき取り組み・成果を出した企業・機関などで、この取り組みが現状および将来にわたり他の模範となると認定された場合に授与。 データカバナンス賞 困難な部門・システム間の調整を断行し、横断的なデータ管理ルールを設計・導入した取り組みに対し授与。 データ統合賞 これまで困難とされてきた「マスターデータの統合」に果敢にチャレンジし成果を上げた取り組みに対し授与。 先端技術活用賞 先進的な理論や技術に対していち早く試み、ノウハウや成果を公開するなど、他の模範となる取り組みに対し授与。 アナリティクス賞
人と山をつなぐ、ハートフルな登山地図GPSアプリ「YAMAP」─ヤマップ
日本発のオープンソースのプログラミング言語「Ruby」と、その開発フレームワーク「Ruby on Rails」。これらを用いて開発されたアプリケーションやサービスは数多あるが、その中から、特にすぐれたものを表彰するのが年次アワードプログラム「Ruby bizグランプリ」だ。本稿ではRuby biz Grand prix 2021の大賞に選ばれた2つのサービスのうち、「YAMAP」(開発:ヤマップ)を紹介する。 Rubyのすぐれたビジネス事例を表彰するアワード Rubyは、生産性を高めるフレームワークRuby on Railsと共に、世界の多くの開発現場で使われているオープンソースのプログラミング言語である。その普及を促進するために2015年に始まったのが「Ruby bizグランプリ」という年次アワードプログラムだ。Rubyの開発者まつもとゆきひろ氏の活動拠点である島根県が中心になって組織したRuby bizグランプリ実行委員会が主催し、グランプリの審査委員長をまつもと氏自身が務めている。 アワード名のとおり、Rubyを使って開発されたビジネス用途のシステムやサービスの中から、新規性、独創性、市場性、将来性に富み、今後継続的に発展が期待できる事例を表彰する。前回のRuby bizグランプリ2020では、メディカルノートが開発したデジタルヘルスケアプラットフォーム「Medical Note」(関連記事:APIを駆使して“医師と患者をつなぐ”プラットフォームを実現─Medical Note)と、tsumugが開発したワークスペース/シェアオフィスサービス「TiNK Desk」(関連記事:操作はLINEから、心地よいUI/UXを追求したワークスペースサービス─TiNK Desk)が大賞を受賞している。 Ruby bizグランプリ2021大賞YAMAP https://yamap.com/開発概要:登山地図GPSアプリ開発企業:ヤマップ利用技術:・Ruby on Rails・PostgreSQL、Elasticsearch・AWS(ECS、RDS、DynamoDB、CloudFront、Lambda、S3など)・GCP(BigQueryなど)・Docker、CircleCI、Looker、Kibela、Fabric、Datadog、NewRelic、SentryなどRubyを採用した理由:充実したライブラリ、豊富な情報Ruby採用効果:高速な開発、優秀な人材の採用、OSSの恩恵審査委員長
【コラム】メタバースで優先されるべき課題は「責任あるAI」
最近のBloomberg Intelligence(ブルームバーグ・インテリジェンス)の調査によると、メタバースには8000億ドル(約92兆円)の市場規模があるそうだ。実際にメタバースとは何なのか、ということについては、多くの人が議論しているところではあるが、これだけの金と好奇心に取り巻かれているものだから、誰もが話題にしたがるのも当然だろう。 メタバースではAIが、特に私たちが他者とコミュニケーションを取る際に、重要な役割を果たすことは間違いない。私たちはこれまで以上に他者とつながりを持つようになるだろうが、政府や規範、倫理規定に縛られないAIは、邪悪な影響をもたらす可能性がある。元Google(グーグル)CEOのEric Schmidt(エリック・シュミット)氏が最近問いかけたように「誰がルールを決めるのか?」ということだ。 AIの影響を理解する AIアルゴリズムは、偏向のある人間によって作られるため、作成者の思考パターンや偏見に従うように作られることがあり、しかも、それが増殖していくことがある。AIが性差別を生み出す、例えば、女性よりも男性に大きなクレジットカードの限度額が与えられたり、特定の民族がより不当な差別を受ける傾向にあることは、我々がこれまで見てきたとおりだ。より公平な、繁栄するメタバースを作るためには、偏向を生み出し、それを永続させるダークなAIのパターンに対処する必要がある。しかし、誰がそれを決定するのだろう? そして、人間はどうやって偏向を回避できるのだろうか? この「野放しのAI」を緩和するための解決策は、すべての組織で倫理基準を策定することだ。私たちの見解では、ダークAIのパターンは侵略的になる可能性が高い。ほとんどのAIは倫理的な監視なしに開発されているが、メタバースではこれを変えなければならない。 AIをメタバースにおけるメッセージの翻訳に活用する 私は、1人の熱心な語学学習者として、また、AIと人間を使って人々をグローバルにつなぐ会社の創設者として、誰もが複数の言語を話すスーパーポリグロットになれるという可能性に胸を踊らせている。だが、さらに興味があるのは、そのAIがどのように機能するかを理解することだ。 メタバースでは、多くのユーザーが各々の言語でコミュニケーションすることになるだろうが、AIによる言語翻訳が利用できる可能性もある。しかし、AIを使った言語テクノロジーは、我々が注意しなければ、偏向を永続させてしまうおそれがある。その言語AIが、倫理的であるようにきちんと訓練されていることも、確認する必要がある。 例えば、ジョーのアバターがミゲルのアバターと話したがっているが、ジョーとミゲルは同じ言語を話さないという状況を想像してみよう。AIは彼らのメッセージをどのように翻訳するのだろうか? そのまま言葉を直訳するのだろうか? それとも、文字通りに訳すのではなく、メッセージを受け取った人が理解できるように、その人の意図に沿った翻訳をするのだろうか? 人間と機械の境界線を曖昧にする メタバースでは、いかに私たちが「人間的」かということが重要になるだろう。企業は言語テクノロジーを使って、会話を異なる言語にすばやく翻訳することで、オンラインコミュニティ、信頼、インクルージョンの創出に役立つことができる。 しかし、私たちが選ぶ言葉に気をつけなければ、テクノロジーは偏見を生み、不作法な行動を許すことにもなりかねない。どのようにかって?あなたは3歳児がAlexa(アレクサ)に話しかけているのを聞いたことがあるだろうか?それはとても「感じが良い」とは言えない。人は、自分がやり取りしている相手が本物の人間ではなくテクノロジーであるとわかると、礼儀正しくする必要を感じなくなる。だから顧客は、チャットボットやAmazon(アマゾン)のAlexa、電話の自動応答などに対して失礼な態度を取るのだ。それはさらにエスカレートしてしまう可能性がある。理想とする世界は、言語のためのAIが、人間を正確に表現するために必要なニュアンスや共感を捉えるようになり、それによってメタバースが人間とテクノロジーがともに栄える場所となることだ。 メタバースの非人間的なAIは、ネガティブにもなりかねない。適切な言語は、リアルで感情的なつながりと理解を生み出すことができる。AIを活用した言語運用によって、適切なメッセージはブランドを人間的に感じさせるために役立つ。ブランドが瞬時に多言語でコミュニケーションできるようにするための技術は、極めて重要なものになるだろう。顧客の信頼は母国語によって築かれると、私たちは考えている。しかし、ボーダーレスでバーチャルな社会は、どうやって母国語を持つことができるだろうか? そして、そんな環境は、どうやって信頼を生み出すことができるのだろうか? 先述したとおり、メタバースは企業にとって、バーチャルな世界で露出を増やすことができる大きな可能性を秘めている。人々はすでにバーチャル・ファッションにかなりの大金を投じるようになっており、この傾向は間違いなく続くだろう。ブランドは、実際に会って交流するよりも本物らしい、あるいはそれ以上に魅力を感じられるような、オンライン体験を作り出す方法を見つける必要がある。これは越えるのが大変な高いハードルだ。スマートな言語コミュニケーションは、そのために欠かせないものとなるだろう。 メタバースが最終的にどのようなものになるかは、誰にもわからない。しかし、AIがある集団に他より過度な影響を与えたり、AIが自社製品の人間性を失わせた、なんてことで記憶される企業には誰もなりたくないはずだ。AIは良い意味でパターンを予測する能力がどんどん向上するだろう。しかし、野放しにしておくと、AIはメタバースにおける私たちの「生き方」に深刻な影響を与える可能性がある。だからこそ、責任あるAI、倫理的なAIのための倫理が必要なのだ。 AIが、言語やチャットボット、あるいはブランドの仮想現実に多用されていくと、それによって顧客が信頼や人間らしさの感情を失う機会も増えるのだ。私たちがメタバースで平和に「生きる」ことができるように、AIの研究者や専門家が企業と協力して、責任あるAIの枠組みに解決を見出すことが求められている。 編集部注:本稿を執筆者Vasco Pedro(ヴァスコ・ペドロ)氏はAIを利用して人間が編集を行う翻訳プラットフォーム「Unbabel(アンバベル)」のCEO。 画像クレジット:japatino / Getty Images [原文へ] (文:Vasco Pedro、翻訳:Hirokazu
ESGgoは企業のESG(環境、社会、ガバナンス)測定・分析を容易にするツールを提供
最近では、いくら倫理的に調達され、地元で生産され、持続的に育てられた魚の肉でも、ESG(環境・社会・ガバナンス)目標を達成せずに、企業の取締役会や年次報告書で振る舞うことはできない。しかし、目標を掲げて宣伝することは簡単だが、その目標に対して企業がどのような成果を上げているかを、実際に測定し、追跡することはずっと難しい。熱い空気と空約束に疲れた企業が、設定された目標を実際に実行することを容易にするために、ESGgoは登場した。同社はこのような状況を変えるためのソフトウェア群を開発し、700万ドル(約8億1000万円)を調達してランニングシューズを履き、本格的な活動を始めたところだ。 「ターゲットとしている顧客は企業です。基本的にはすでに株式を公開している会社や、あるいはこれから公開しようと考えている会社です」と、ESGgoのCEOで共同設立者のOrly Glick(オーリー・グリック)氏は説明する。 製品自体は、データ収集に焦点を当てたものだ。ESGgoは最初に話を聞いた50社から、そのために利用できるツールがないことを学んだからだ。現在、ほとんどのESGトラッキングは、スプレッドシートや共同のデータベースなど、非常に内密なシステムで行われていることがわかった。もちろん、外部の格付け機関は独自のツールを持っているかもしれないが、社内での使用には役に立たない。 「今のところ、ESGは口だけで行動がともわないという見方もある。ESGの重要性を説く経営者は何百人もいるが、いまだにESGのパフォーマンスを明確に理解するための普遍的なものさしがない」と、Bruce Dahlgren(ブルース・ダールグレン)氏は、2022年初めにTechCrunch+の記事の中で書いている。「それがなければ、何が正しくて何が間違っているのか、何が近視眼的な投資で何が有望な投資なのかを判断することは難しい」。 事業全体のESGに与える影響を完全に把握するために、GRIスタンダードやSASBスタンダードでは、組織全体で数百のデータポイントを追跡することを推奨している。データ収集は、だから特に重要であり、さまざまなデータソースから情報を収集し、照合、分析、報告することが必要だ。このデータを収集し、それを企業の目標に照らし合わせて測定することが、ESGgoの活動する領域となる。 「データ収集の人的側面、つまり、部門を越えて人の家をノックするところから情報を求めることを始めなければならないのは、楽しいことではありません。そこで、私たちのツールには、データそのものに加え、ワークフローを管理する機能も搭載しました。最終的に、私たちはすべてのデータの分析を行い、企業のESGの現状と過去のパフォーマンスを比較します。ギャップ分析や業界とのベンチマーキングを行うことで、同業他社や競合他社に対し、どのようにすればより良くなるかを確認できます。特に後者に関しては、AIによる最適化を行います」。 ESGgoは、イスラエルのベンチャー投資会社であるGlilot Capital(グリオット・キャピタル)の主導で、700万ドルの資金を非公開の評価額で調達した。 ESGgoアプリのダッシュボードのスクリーンショット 「Glilotはイスラエルでトップクラスのファンドであるだけでなく、優秀でグローバルなファンドです。運用経験、しかも厳格な運用経験を持つ、本当に剛毅な人々です。女性を登用し、驚異的な価値創造チームを擁しています」と、グリック氏は語る。「また、シリコンバレーから本当に非常に興味深いエンジェル投資家や、気候変動を本当に案じているトップテック企業も参加してくれました」。 現在、イスラエルとカリフォルニアにまたがる10人ほどのチームを率いているグリック氏は、Ido Green(イド・グリーン)氏と共同でこの会社を設立した。グリーン氏は、Google(グーグル)、 Netflix(ネットフリックス)、そして直近ではFacebook(フェイスブック)で、シニアレベルのエンジニアとして経験を積んできた人物だ。 「私たちは、ESGgoの初期のサポーターになれたことに興奮しています。オーリーはESG報告を改善するテクノロジーの使用についてすばらしい実績とビジョンを持っています。持続可能性と社会的責任への関心が、企業や投資家がリスクと機会を評価する方法を変えつつある今は、この破壊的ソリューションにとって絶好の時期です」と、Glilot Capitalの共同設立者兼マネージングパートナーであるKobi Samboursky(コビ・サンボアスキー)氏は述べている。「企業がESG姿勢を改善できるように支援することは、これまで以上に重要であり、オーリーは必要な変化を起こすのに絶好の人材です」。 今回調達したシード資金で、ESGgoはまず、イスラエルを拠点とするエンジニアリングチームから、雇用を加速させ、提供する製品の開発をさらに推進していくという。 画像クレジット:ESGgo [原文へ] (文:Haje Jan Kamps、翻訳:Hirokazu Kusakabe)
宇部情報システム、AIによる異常予兆検知システムの開発と装置に合わせたAIシステム構築サービス
宇部情報システムは2022年3月8日、異常予兆検知システム構築サービス「SAILESS(仮称)」を発表した。同年4月1日から提供する。過去に経験がない異常の予兆を早期に検知するAIシステムを構築するサービスである。事例の1社として大阪ガスリキッドが2020年4月に同システムを導入した。大阪ガスリキッドは、都市ガスから高純度の水素を製造する装置の保全メンテナンスの改善に利用している。 宇部情報システムは、過去に経験がない異常の予兆をAIを使って早期に検知するシステムを開発した(図1)。システム構築サービス「SAILESS(仮称)」として2022年4月1日から提供する。装置の緊急停止などによる損失を未然に回避する。従来の事後保全や時間基準保全から計画的な状態基準保全へと移行できるので、保全費用の削減につながる。 図1:宇部情報システムが開発した異常予兆検知システムの概要。過去に経験がない異常の予兆を早期に検知する(出典:宇部情報システム)拡大画像表示 従来、AIによる異常予兆検知は、過去に経験したトラブル時の異常データを学習させ、過去と同様のトラブルの予兆を検知することが一般的だった。これに対して、宇部情報システムが開発したAIシステムは、正常時の製造運転データを学習し、ここから外れることで異常予兆を検知する。 この仕組みによって、過去に経験したことがないトラブルを検知する。トラブル時の異常データが十分に得られないという課題も解決する。リアルタイムの製造運転データの状態・傾向を監視し、異常予兆を検知した際には通知する。従来のしきい値による上下限アラートでは検知が難しかった「いつもと違う動き」(異常予兆)を早期に検知する。 再学習も容易である。従来は、経年によるAIモデルの精度低下を防止するため、システムエンジニアが最新のデータでAIモデルを再学習する必要があった。これに対して今回のAIシステムは、ユーザーみずから再学習させられる。 事例の1社として、大阪ガスリキッドが2020年4月に同システムを導入した。大阪ガスリキッドは、都市ガスから高純度の水素を製造する装置「HYSERVE」の保全メンテナンスの改善に利用している。8カ所14台を対象に導入した。 Original Post>
企業の福利厚生で使えるAI恋愛ナビのAillがJR西日本グループと連携、新しい出会いを創出する「食レポイベント」実証実験
企業の福利厚生で使えるAI恋愛ナビアプリ「Aill goen」(エール ゴエン)を提供するAill(エール)は3月8日、JR西日本イノベーションズ、ジェイアール西日本ホテルズ、ルクア大阪などを展開するJR西日本SC開発と連携し、AIによるデート提案「食事レポートイベント」(食レポイベント)の実証実験を3月9日より開始すると発表した。 実験では、Aill goen対象者のうち、恋愛相手を求める二者のデートにふさわしいタイミングで、Aillの独自AIが食レポイベントの提案を行う。ここからデートに行くきっかけや、お互いを知るきっかけを作り、デート成功確率向上を目指す。イベントは、JR西日本グループの「ホテルグランヴィア京都」・「ホテルグランヴィア大阪」およびJR大阪駅直結の駅型商業施設「ルクア大阪」館内の対象レストランにて行う。 具体的にはは、まずAIがチャットで「お互いを知る」会話のアシストを行った後、デートに行きそうな2人にAIが食レポイベントを提案する。ユーザーは提携レストランからお店を決定し予約。食事後、2人で食レポを執筆しAill goenアプリに投稿する。そのお礼として、ユーザーにはお得なクーポン券がプレゼントされる。 「食レポイベント」概要 AIがチャットで「お互いを知る」会話のアシストを行う デートに行きそうな2人に、AIが「食レポイベント」を提案 「食レポイベント」提携レストランからお店を決定し、予約 レストランに来店 2人で食レポを執筆・Aill goenアプリに投稿 食レポ投稿のお礼として、お得なクーポン券をプレゼント Aill goenは、企業が福利厚生サービスとして登録する、独身社員専用プラットフォーム。信用できる企業専用のコミュニティとなるため、安心・安全な出会いの機会を提供する。さらにAIナビゲーションアプリを通じて、社外の出会いからお付き合いまでをサポートする。現在の利用対象企業は851社。 Aill goenでは、今回行う実証実験で「相手を知ってから会う」を独自開発のコミュニケーションアシストAIによって増加させたうえ、食レポを一緒に執筆することでリアルでも自然とお互いを知るきっかけを創出するとしている。イベントを通すことでデートによる成功率・リピート率の向上を目指す。 Original Post>
Strong Computeは機械学習モデルのトレーニングを「100倍以上高速化」できると主張する
ニューラルネットワークのトレーニングには、市場で最も高速で高価なアクセラレータを使ってさえも、多大な時間がかかる。だから、多くのスタートアップ企業が、ソフトウェアレベルでプロセスを高速化し、学習プロセスにおける現在のボトルネックをいくつか取り除く方法を検討していることも、不思議ではないだろう。オーストラリアのシドニーに拠点を置くスタートアップで、最近Y Combinator(Yコンビネーター)の22年冬クラスに選抜されたStrong Compute(ストロング・コンピュート)は、学習プロセスにおけるこのような非効率性を取り除くことによって、学習プロセスを100倍以上高速化することができると主張している。 「PyTorch(パイトーチ)は美しいし、TensorFlow(テンソルフロー)もそうです。これらのツールキットはすばらしいものですが、そのシンプルさ、そして実装の容易さは、内部において非効率的であるという代償をもたらします」と、Strong ComputeのCEO兼創設者であるBen Sand(ベン・サンド)氏は語る。同氏は以前、AR企業のMeta(メタ)を共同設立した人物だ。もちろん、Facebook(フェイスブック)がその名前を使う前のことである。 一方では、モデル自体を最適化することに注力する企業もあり、Strong Computeも顧客から要望があればそれを行うが、これは「妥協を生む可能性がある」とサンド氏は指摘する。代わりに同氏のチームが重視するのは、モデルの周辺にあるものすべてだ。それは長い時間をかけたデータパイプラインだったり、学習開始前に多くの値を事前計算しておくことだったりする。サンド氏は、同社がデータ拡張のためによく使われるライブラリのいくつかを最適化したことも指摘した。 また、Strong Computeは最近、元Cisco(シスコ)のプリンシパルエンジニアだったRichard Pruss(リチャード・プルス)氏を雇用し、すぐに多くの遅延が発生してしまう学習パイプラインのネットワークボトルネックを除去することに力を注いでいる。もちろん、ハードウェアによって大きく違うので、同社は顧客と協力して、適切なプラットフォームでモデルを実行できるようにもしている。 「Strong Computeは、当社のコアアルゴリズムの訓練を30時間から5分に短縮し、数百テラバイトのデータを訓練しました」と、オンライン顧客向けにカスタム服の作成を専門とするMTailor(Mテイラー)のMiles Penn(マイルス・ペン)CEOは語っている。「ディープラーニングエンジニアは、おそらくこの地球上で最も貴重なリソースです。Strong Computeのおかげで、当社の生産性を10倍以上に向上させることができました。イテレーション(繰り返し)とエクスペリメンテーション(実験)の時間はMLの生産性にとって最も重要な手段であり、私たちはStrong Computeがいなかったらどうしようもありませんでした」。 サンド氏は、大手クラウドプロバイダーのビジネスモデルでは、人々ができるだけ長くマシンを使用することに依存しているため、彼の会社のようなことをする動機は一切ないと主張しており、Y Combinatorのマネージングディレクターを務めるMichael Seibel(マイケル・サイベル)氏も、この意見に同意している。「Strong Computeの狙いは、クラウドコンピューティングにおける深刻な動機の不均衡です。より早く結果を出すことは、クライアントから評価されても、プロバイダーにとっては利益が減ることになってしまうのです」と、サイベル氏は述べている。 Strong Computeのベン・サンド氏(左)とリチャード・プルス氏(右) Strong Computeのチームは現在、依然として顧客に最高のサービスを提供しているが、その最適化を統合してもワークフローはあまり変わらないので、開発者はそれほど大きな違いを感じないはずだ。Strong Computeの公約は「開発サイクルを10倍にする」ことであり、将来的には、できる限り多くのプロセスを自動化したいと考えている。
AIで古い写真の顔が話し出す–「ホグワーツの肖像画」のようなサービスが公開
家系図サービスを手がけるMyHeritageは、「Deep Nostalgia」と呼ばれるサービスを2021年に開始した。大切な故人や昔の人々の写真を動画化することで、まるで頷いたり笑ったりしているように見える。そして、その技術を発展させたのが、このほど発表した「LiveStory」だ。肖像の表情や口元を動かし、人工知能(AI)を利用して生成した音声を組み合わせることで、自身の人生を語っているように見せるというものだ。たとえば、肖像写真の祖母が、生まれ育った場所、伴侶との出会い、結婚式、家庭、子供などについて、写真を示しながら語ってくれる。 提供:MyHeritage サービスを利用するにはまず、MyHeritageのウェブサイトかアプリにアカウントを作成する。それから人物写真をアップロードし、テキストを入力すると、AIが人物の表情を動かし、テキストを読み上げる。声の選択肢には、31言語、数十の方言、数百の合成音声が用意されている。あるいは、故人が生前に残した声の録音データをアップロードすることもできる。 すでにMyHeritageのサービスで家系図を作成済みのユーザーなら、前に提供した写真からLiveStoryを作成することもできる。その場合は、LiveStoryが家系図の情報を利用して、合成音声によるナレーションを伴う動画を自動的に作成する。ユーザーはオプションとして、写真の追加やテキストの編集により、動画をカスタマイズできる。 LiveStoryを利用して作った動画は、自分で視聴したりダウンロードしたりするほか、友人や家族と共有したり、ソーシャルメディアに投稿することもできる。 MyHeritageは、サービスの誤用や悪用を防ぐため、同社が「倫理的ガードレール」と呼ぶ同意条項を添えている。ユーザーが最初にLiveStoryを作成する際、次のようなポップアップが表示される。「1. 私は、LiveStoryがAIに基づき口を動かす技術を利用し、亡くなった個人についてのみ使用されるよう意図したものであることを理解しています」「2. 私が作成したLiveStoryには、わいせつ、侮辱、中傷、偽情報、他者のプライバシーを侵害するおそれのあるコンテンツのいずれも含みません」 LiveStoryは、新興企業D-IDとの提携を通じて開発された。同社はAIとディープラーニングを利用し、写真の人物の表情を動かして動画化する技術に注力している。 やや不気味でもあるが、D-IDの最高経営責任者(CEO)で共同創業者のGil Perry氏は、反発を受けることをそれほど懸念していないという。 「多くの人はこれを試したいと感じ、とても素敵なので何度も使いたくなるだろう」と同氏は述べた。さらに、小説「ハリー・ポッター」シリーズに登場する「ホグワーツ魔法魔術学校」の会話する肖像画をふまえ、「これは現実をハリー・ポッター化するものだ」とした。 この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 Original Post>
