AIとウェブ検索を融合した「Arc Search」、「iPhone」向けに提供開始

 「Arc Search」という新たなアプリが示しているのは、人工知能(AI)とウェブ検索を組み合わせることで、包括的かつ簡潔な検索結果を提供できるということだ。 提供:screenshot by Lance Whitney/ZDNET ブラウザー「Arc」を提供するThe Browser Companyが開発し、現在「iOS」向けに提供されているこのアプリには、ウェブ検索を支援する複数の優れた機能が組み込まれている。中でも特に際立っているのが、「Browse for Me」という機能だ。 Browse for Meは、質問や検索ワードを入力すると、複数のウェブページからの情報を要約し、新たなタブを生成するというもの。例えば、「アメリア・イアハート(訳注:1937年に消息不明となった米国の飛行士)の飛行機は見つかったか」という質問を入力して、Browse for Meボタンをタップすると、Arc Searchは、さまざまなウェブサイトで回答を検索し、必要な情報をまとめたコンパクトなウェブサイトのようなタブを提供する。 つまり、Arc SearchはAIと従来の検索エンジンを組み合わせたものを、モバイルブラウザーの上に重ねている。AIによる要約を読むことで、そのトピックに関する基本的な情報をざっと確認できる。また、ウェブサイトにリンクされているので、興味のある部分があれば、さらに詳しく調べられる。Arc Searchをデフォルトのモバイルブラウザーに設定して、他のアプリのハイパーリンクから自動的に開くようにすることも可能だ。 Arc Searchアプリ The Browser Company

Continue reading

「iOS 17.3」の新機能「盗難デバイスの保護」に重大な欠陥–対策は?

Appleは「iOS 17.3」をリリースし、盗難デバイスの保護などの新機能を追加した。しかし、この機能には安全上の懸念があり、よく知っている場所の自動記録も問題となっている。この機能を利用するかは注意が必要だ。利用頻度の高い場所の表示をオフに切り替えれば、この機能を無効にできる。

Continue reading

なぜ今こそ「API」の時代なのか? そもそも“APIの役割”とは

 オンプレミスインフラあるいはクラウドサービスに構築したアプリケーションと、SaaS(Software as a Service)を併用する場合、企業のIT部門はデータのサイロ化(連携せずに孤立した状態になること)という課題に直面する。この課題について、調査会社 Forrester Researchでシニアアナリストを務めるデビッド・ムーター氏は次のように分析する。「SaaSと非SaaSの対立というよりも、アプリケーションの量の問題だ」 ムーター氏によれば、今や大企業では何百というアプリケーションを利用することも珍しくない。アプリケーション間の接続数は理論上、新しいアプリケーションが追加されるたびに指数関数的に増加する。つまり、個々のアプリケーション間をポイントツーポイント(2拠点間)で結び、管理するのは持続可能な方法ではないということだ。IT部門はどうすればいいのか。 そもそも「API」の役割は? 「SaaSの利用が無秩序に拡大しているからといって、企業が従来利用していたシステムが一夜にして消え去るわけではない。置き換えるには膨大なコストがかかる」とム―ター氏は指摘する。ムーター氏はITリーダーに対し、レガシーシステムを、クラウドサービスで動作することを前提に構築する「クラウドネイティブアプリケーション」と連携させることで延命を図る方法を検討するよう勧めている。 ただし、例えレガシーシステムから脱却しても、アプリケーション間の連携は依然としてIT部門にとって負担だ。ビジネス要件の変更が生じた際、従来のIT部門は変更に対処するために、アプリケーション間やデータベース間をいかに接続するかを検討してきた。「扱うアプリケーションの数が少なければその方法で済んだが、現在は、接続が指数関数的に増加するという問題にぶつかっている」(ムーター氏) ムーター氏によれば、今後のIT部門が注力すべき領域はAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)だ。「IT部門は誤解していることがあるが、企業に価値を生み出すのはビジネスプロセスであり、アプリケーションではない」とムーター氏は断言する。同氏が勧めるのは、ビジネスプロセスとその要件を定義した上で、要件を満たすにはどんなアプリケーションを構成する必要があるのかを考えるやり方だ。この時、APIはビジネスプロセスとアプリケーションをつなぐ存在となる。 実際にAPIが生きる場面について、ムーター氏は次のように説明する。「例えば、新しいパートナー企業のために受注処理が必要になった時だ。3つの受注管理システムと8つのERP(統合基幹業務システム)を新しいパートナー企業と接続することなく、受注処理APIを呼び出すだけで済む」 短期的には、ポイントツーポイントで接続を構築する方が容易だ。社内に存在するアプリケーションが限られており、将来的に規模の拡大や再利用が必要ない状況であればわざわざAPIを開発しなくてもよい。ただしムーター氏は次のように提言する。「将来のことを考えれば、基本的に各企業は業務プロセスのニーズに沿ったAPIにアプリケーションを組み込む努力をすべきだ」 データ統合ツールで何ができる? SaaSとSaaS以外の企業向けシステムにおけるデータの統合に関しては、データ統合ツールの採用を検討する方法もある。 Forrester Researchのバイスプレジデントでプリンシパルアナリストを務めるミシェル・ゲッツ氏によれば、データ統合ツールはデータの収集と分類、更新、変更、削除、結合、整合性維持、クレンジング(不正確なデータの排除)などの機能を持つ。データ統合によって、以下のような効果が期待できるという。 データレイク(構造化データと非構造化データをまとめて保管できるデータベース)やデータウェアハウス(DWH)へのデータの取り込み ストリーミングデータのパイプライン(処理手順)のオーケストレーション(設定や管理の自動化) 異なる基盤にあるデータのマッピングと照合 「データ統合のプロセスを、アプリケーションの連携や自動化プロセスとまとめる場合は、APIがパイプ役を担えるだろう」(ゲッツ氏) 後編は企業のデータ統合におけるトレンドを分析するとともに将来を予測する。 Original Post>

Continue reading

「Microsoft 365」「Office 365」は高い、安い? 月額をシナリオ別に計算

Microsoftは、Microsoft 365およびOffice 365というサブスクリプションサービスを提供しており、それぞれのプランが異なるサービスを含んでいます。本稿では、異なる組織に対する適切なプランとその費用について説明し、最終的には合計で728万円/月(税別)になることを示しています。

Continue reading

生成AIで縮小する開発者の役割–より求められるビジネスへの注力

生成AIの進化により、ソフトウェア開発者の役割は変化している。この技術は、迅速なコード生成を可能にし、開発者がもっと創造的な業務に集中できるようになるかもしれない。しかし、その進展は開発者の仕事内容を縮小させ、新しいビジネス要件に応じた機能開発により注力するよう変える。AIと自動化の時代において、開発者の役割はより興味深い新たな領域へとシフトしていくとされている。それは、プロジェクトでこなせる作業量が増え、開発者がもっと多くの技術やプラットフォームに対応できるようになることを意味している。また、AIの利用が拡大し、開発者はより高度な役割に対応し、ビジネスの要件にAIリソースをマッピングする能力が求められるだろう。

Continue reading

パイオニアが「モノ×コト」で切り開く「未来の移動体験」

製造業のパイオニアは製品販売からサービス提供への転換を図っており、新たなビジネスモデルに挑戦しています。その一環としてモビリティAIプラットフォーム「Piomatix」を開発し、各種データやAIエンジンを組み合わせて適切なナビゲーションを提供します。また、それを利用したスマートフォン専用ナビアプリ「COCCHi」も開始しました。

Continue reading

セールスフォースに聞く、セールスとサービスのSaaSにおける現場改善の生成AI

Salesforceは、年次イベント「Dreamforce」でAIプラットフォームの強化を発表し、製品の「Sales Cloud」や「Services Cloud」に生成AI機能を組み込む計画を明らかにしました。開発担当のMaryAnn Patel氏は、生成AIを営業プロセスの業務効率向上に貢献させ、ユーザーの業務に役立てると述べました。具体的には、AIが顧客メールを自動生成したり、電話会議の要約を作成するなどの機能を提供します。

Continue reading

「Microsoft 365 Copilot」の3つのポイントと「Microsoft 365 Loop」を構成する3つの要素

この記事は、Microsoft 365 Copilotの活用方法と同社が先頃プレビュー公開したMicrosoft Loopについて述べています。Microsoft 365 Copilotは、Microsoft 365アプリケーションの企業データを大規模言語モデル(GPT-4)を用いて活用可能なアシスタントサービスです。また、このサービスは、ユーザーの企業データを学習には使用しないため、データの機密性も保護されています。

Continue reading

Google Cloudで利用できる「確約利用割引」(CUD)とは?

Google Cloudは「確約利用割引」(CUD)という割引サービスを提供しています。CUDは一定期間のサービス利用を確約することで割引が得られます。リソースベースのCUDは特定サービスで適用され、費用ベースのCUDは最低使用料金を支払うことで使えます。どちらも使用状況や予算を理解して適切に選ぶことが必要です。

Continue reading

SAPがバンガロールの開発者会議で公開、生成AI「Joule」の新たな展開

2023年11月、SAPはバンガロールで初めて開発者イベント「SAP TechEd」を開催し、開発者が迅速に革新的なアプリケーションを開発するサポートを強化。注目されたのは生成AI「Joule」の導入とデータマネジメントツール「SAP HANA Cloud」を含むBTPの新機能です。また、開発者向けツール「Generative AI Hub」の提供を予定し、AI技術を利用したビジネス変革を推進しています。

Continue reading

プロダクトライフサイクルでのシフトレフトを推進―開発者ファーストの思想で一貫したDevSecOps環境を実現するSnyk

DevSecOpsの取り組みが注目されるなか、その実現を支援するクラウド型セキュリティプラットフォーム「Snyk」が提供されるようになっています。開発工程での脆弱性チェックと修正を可能にし、開発者の負担を軽減します。また、先進的なAIによる自動修正機能やSBOMへの対応も強化されており、多くの企業から注目・利用されている場面が多く見られます。

Continue reading

マイクロソフト西脇氏の生成AIファースト仕事術:Microsoft 365 Copilotで仕事はこう変わる

マイクロソフトが今年3月に発表したMicrosoft 365 Copilotは大規模言語モデルの力とMicrosoft 365のアプリケーション内で得られるデータを組み合わせて、ユーザーの作業を支援するものだ。Copilotはユーザーの指示でWord、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsなど、Microsoft 365のアプリケーションで行う作業を自動化などで支援する。

Continue reading

【事例】開発プロセスの初期段階からセキュリティを組み込んだ製品を導入することでDevSecOpsやシフトレフトを実現

かつてのアプリケーション開発では、セキュリティに関して問題がないかの確認は成果物がある程度仕上がってから行われていました。開発そのものを優先していたためです。しかし最終段階で何らかのセキュリティ欠陥が発見された場合、手戻りが大きくなってしまいます。

Continue reading

750種類のアプリ運用で見えた成功事例 成果に差が出る小売アプリの“鉄板施策”をヤプリが語る

2023年7月5日に開催されたオンラインイベント「リテールDXカンファレンス データから市場を読み解くこれからの小売マーケティング」にて、ノーコードのアプリ開発プラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」を提供するヤプリ神田氏が、成果が出る小売アプリ運用の仕組みづくりについて語った。

Continue reading

1 2 3