AWS、ロボットフリート管理アプリケーション構築を支援する「AWS IoT RoboRunner」発表

 Amazon Web Services(AWS)が、Amazonのフルフィルメントセンターで利用してきたテクノロジーをベースに、クラウドサービスでロボットのフリート管理を拡充させようとしている。 AWSは現在開催中のイベント「AWS re:Invent」で、「AWS IoT RoboRunner」のパブリックプレビューを発表した。ロボットのフリートが相互にシームレスに活動できるよう支援するアプリケーションを企業が容易に開発、デプロイできるようにする新たなロボティクスサービスだ。 AWSは、ロボティクス開発者向けのクラウドベースのシミュレーションサービス「AWS RoboMaker」を提供している。AWS IoT RoboRunnerは同社の新たなロボティクス関連サービスとなる。 AWSによれば、AWS IoT RoboRunnerはロボットを作業管理システムに接続し、オペレーション全体の作業を単一のシステムビューで組織的に調整できるようにする。AWS Roboticsを担当する製品マネージャーのEric Anderson氏はインタビューで、ロボットフリートの規模拡大がさまざまな業界で課題となっていると指摘した。「スケーリングと多様性の両面で課題がある」とし、「さまざまなタイプのロボット、機器、部品、ペイロードが動き回る」と述べた。 また、企業は古いロボットを残したまま、次世代のロボットを追加で導入している。AWSは、さまざまな世代のロボットをうまく連携させるクラウドレイヤーを提供しようとしている。物流、製造、運輸、フルフィルメントなどの業界が対象となる。 「AWS Management Console」でファシリティを作成する。一元化されたリポジトリーを自動的に作成し、ファシリティ、ロボット、目的地、タスクデータなどを保存できる。ロボットはフリートとしてセットアップされ、個々のロボットはフリート内の「ロボット」としてAWS IoT RoboRunnerでセットアップされる。 AWS IoT RoboRunneの「Fleet

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AWSが新しいロボットフリート管理支援プログラム、ロボティクスアクセラレーターを開始

AWSのフラッグシップカンファレンス「re:Invent」の開幕にあたり、クラウドコンピューティングの巨人である同社は米国時間11月29日、大規模なロボットフリートの共同作業を支援するアプリケーションを構築するための新サービス「AWS IoT RoboRunner(IoTロボランナー)」を発表した。この新サービスは、Amazon(アマゾン)が自社の倉庫で利用しているようなロボットフリートを運用するために必要な、作業およびフリート管理アプリケーションを構築するためのインフラを提供することを目指している。 また、同社は新しいロボティクスアクセラレータープログラムを発表した。 RoboRunnerは、さまざまなメーカーのロボットと統合するアプリケーションの構築や、アプリケーションのライフサイクルの管理を支援する。AWSは、現在、異なるベンダーのロボットを単一のシステムに統合することは困難であり、企業はロボットを管理するために多くのサイロを抱えていると論じている。 画像クレジット:AWS RoboRunnerは開発者に対して、フリート全体の集中的なデータリポジトリを提供するとともに、特定の施設内のすべての目的地をモデル化するためのレジストリや、これらのロボットが実行するすべてのタスクを記録するためのレジストリを提供する。 このサービスがターゲットとしているのは、無人搬送車、移動ロボット、ロボットアームなどのフリートを運用している大規模な産業企業だ。 [link ] RoboRunnerに加えて、AWSはMassRobotics(マスロボティクス)と共同で、新しいロボティクススタートアップ・アクセラレーター「AWS Robotics Startup Accelerator」を発表した。 AWSのCTOであるWerner Vogels(ワーナー・ヴォゲルス)氏は、29日の発表で次のように述べた。「今日、成功している商業用ロボット企業は数えるほどしかありませんが、これにはいくつかの大きな理由があります。第一に、実世界の環境はダイナミックで予測不可能であるため、適切なニッチ分野と適切な能力を組み合わせることが難しく、ロボット製品市場に適合する企業を見つけることがなかなかできません。第二に、高度な自律性と知能を備えたロボットを作るには、多分野にわたるスキルが必要であり、そのようなスキルを持った人材の確保は困難です。第三に、ロボティクスは資本集約的であり、センサーやアクチュエーター、機械的なハードウェアがすでに市販されている場合でも、多額の先行投資が必要となります」。 この新しいプログラムは、アーリーステージのスタートアップ企業(売上高1000万ドル / 約11億4000万円未満、調達額1億ドル / 約114億円未満)を対象としている。選ばれた企業は、ロボティクスのエキスパートによる専門的なトレーニングやメンターシップを受けられる他、最大1万ドル(約114万円)のAWSクレジットを獲得できる。 画像クレジット:Westend61 / Getty Images

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AWSが変化するデータを自動で更新できるData Exchange for APIsを公開

開発者は、他社のデータセットを利用して機械学習モデルを構築することがよくある。他社のデータセットを自分のモデルに追加するのだ。しかしデータは常に静的であるとは限らない。そのため、余分な作業ではあるが、何らかのパイプラインのようなものを構築して定期的にデータを集めることになる。 米国時間11月30日にラスベガスで開催されたAWS re:Inventで、AWSはAWS Data Exchange for APIsを発表した。これは変化する他社APIを自動で更新できる新しいツールで、更新の仕組みを構築する必要がなくなる。 AWSのAlex Casalboni(アレックス・カサルボニ)氏は同社プログの投稿で、APIを使うことによりデータサイエンティストはパイプラインがなくても株価のように頻繁に変化する情報をもとにして質問の答えを得られるようになると指摘している。APIが1つだけならこれでいいが、複数のAPIを使う場合はAPIに関する通信や認証、ガバナンスなど新たな問題が発生する。 AWS Data Exchange for APIsはこのような問題の解決に役立つ。カサルボニ氏はブログで「本日、AWS Data Exchange for APIsの公開を発表し、うれしく思っています。これはAWSのSDKを使って安定したアクセスで他社APIを見つけ、購読し、利用できる機能です。AWSネイティブの認証やガバナンスも一貫して利用できます」と述べている。 ここで重要なのは、今週発表された多くのツールと同様にこれもAWS独自のツールであるという点だ。アプリケーションやデータモデルをAWS上で構築しているなら、このツールでAWSのSDKにアクセスし、AWSの認証やガバナンスのツールを利用して、他社APIのアクセスと更新を自動化できる。 データプロバイダにもメリットがある。Data ExchangeのカタログにデータプロバイダのAPIが掲載されれば、多くの開発者の目に留まりデータソースを利用してもらえる。カサルボニ氏は「データプロバイダはOpenAPIの仕様でAWS Data ExchangeカタログにAPIを掲載し、Amazon API Gatewayのエンドポイントに配置することで、膨大な数のAWSのお客様にAPIを発見してもらえるようになります」と説明した。

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AWS、モノや環境のデジタルツインが簡単に作れる新サービス「IoT TwinMaker」を発表

米国時間11月30日、AWSのre:Inventカンファレンスにおいて同社はAWS IoT TwinMakerを発表した。この新サービスを使うと、現実世界のシステムのデジタルツインの作成と利用が容易にできるようになる。 デジタルツインとは、例えば建物、工場、生産ライン、設備などを仮想的に表現したもので、実世界のデータを定期的に更新することで、表現したシステムの動作を模倣するものだ。 この新サービスにより、ユーザーはビデオフィードやアプリケーションなどのソースからデータを接続することで、単一のリポジトリにデータを移動させることなく、デジタルツインを作成することができると同社はいう。 「次のAWSサービスの内蔵データコネクタを使用できます。機器や時系列のセンサーデータ用のAWS IoT SiteWise、ビデオデータ用のAmazon Kinesis Video Streams、ビジュアルリソース(例えばCADファイル)やビジネスアプリケーションからのデータの保存用のAmazon Simple Storage Service(S3)です。また、AWS IoT TwinMakerは、他のデータソース(SnowflakeやSiemens MindSphereなど)と併用する独自のデータコネクタを作成するためのフレームワークも提供しています」と、AWSは新サービスに関するブログ記事で説明している。 同社は、デジタルツイングラフが作成されると、ユーザーは物理的環境のコンテキストでデータを可視化したいと考える可能性が高いと指摘している。これに対応するため、AWS IoT TwinMakerは、ユーザーの物理システムの仮想表現と接続されたデータソースの関係を組み合わせたデジタルツイングラフを作成する。これにより、ユーザーは実世界の環境を正確にモデル化することができる。また、ユーザーは既存の3Dモデルをインポートして、工場などの物理的空間の3Dシーンをアレンジすることができる。そこから、接続された機械学習サービスからのインサイトとともに、インタラクティブなビデオやセンサーデータのオーバーレイを追加することもできる。 AWSは、このサービスには、Grafana Labsが提供するオープンなダッシュボードおよび可視化プラットフォームのマネージドサービスである「Amazon Managed Grafana」のプラグインが付属していると指摘する。 AWS

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攻撃開始から暗号化までの3時間、ランサムウェア攻撃者は何をした?

Sophosの脅威研究者が、驚くべき速さで攻撃する新種のランサムウェアを発見した。このランサムウェアはPython製で、「VMware ESXi」サーバと仮想マシン(VM)を標的とする。この組み合わせはあまり注意されていない可能性があるため、多くの環境に重大な脅威をもたらす恐れがある。

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バックアップツール“4種”を比較 Commvault、Acronis、Cohesity、Veritasの違いは?

Commvault Systemsの「Commvault Backup & Recovery」は、バックアップを導入する企業にとっては堅実な選択肢だと言える。仮想マシンやデータベース、クラウドサービス、コンテナなど幅広い対象のバックアップとリカバリー(復元)ができる。Commvault Backup & Recoveryはデータ暗号化、重複排除、きめ細かなリカバリーなどの機能も提供する。

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ニューロモーフィックコンピューティングが切り開くエッジの可能性

コンピューティングをクラウドからエッジに移すという考え方を推進するのが、Intelのニューロモーフィックチップ「Loihi」だ。同社は、神経をヒントにしたアプリケーションを開発するためのオープンソースフレームワーク「Lava」もリリースしている。

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Notebook Serversを使って機械学習モデルを作成する

Kubeflowのコンポーネントの一つである「Notebook Servers」は、Jupyter notebookの作成と管理が行える機能を提供しています。管理画面(WebUI)から簡単な設定を行うだけで、Jupyter notebookの作成や利用することができ、ユーザーごとに複数管理することができます。

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Googleのデジタルツイン技術はサプライチェーンの課題を解決できるのか

「Google Cloud」の「Supply Chain Twin」は、サプライチェーンをデジタルツイン化する手段の提供を目的とする。Googleは、各種ソースのデータの編成・整理によってサプライヤーや在庫などの情報をそれまで以上に漏れなく見渡せるようになると言う。  

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ナイキのアスリート革新方法「ナイキスポーツリサーチラボ」とは

8年前、Nike(ナイキ)はナイキスポーツリサーチラボ(NSRL)を拡張することを決意した。その当時、NSRLは本社の向かいにあるミアハムビルディングに入っていた。 現在NSRLは当時の5倍の規模となり、新設のレブロン・ジェームズ・イノベーションセンターの最上階で研究を行っている。このセンターは非常に広く、そのためアスリート、研究者、イノベーターたちが私たちの日々着用する製品の開発を共同で行うことを可能にしている。

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MicrosoftがLinuxディストリビューターKinvolkを買収した真の狙い

2021年5月、MicrosoftがKinvolkの買収を発表した。Kinvolkは、セキュリティの高さとメンテナンスの容易さを兼ね備え、コンテナワークロード向けに設計された「Linux」ディストリビューション「Flatcar Container Linux」の作成者兼ディストリビューターだ。

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Tableauが自然言語で質問してSlack内でデータのクエリができる統合機能を発表

組織全体にわたって多くの人がデータをもっと利用しやすくすることを目指す Tableau が、米国時間11月9日の #Data21カスタマーカンファレンス で、自然言語で質問するとSlack内でデータのクエリができる機能を発表する。これは、Slackとのこれまでの統合をさらに発展させるものだ。

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