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  • 人と山をつなぐ、ハートフルな登山地図GPSアプリ「YAMAP」─ヤマップ

    日本発のオープンソースのプログラミング言語「Ruby」と、その開発フレームワーク「Ruby on Rails」。これらを用いて開発されたアプリケーションやサービスは数多あるが、その中から、特にすぐれたものを表彰するのが年次アワードプログラム「Ruby bizグランプリ」だ。本稿ではRuby biz Grand prix 2021の大賞に選ばれた2つのサービスのうち、「YAMAP」(開発:ヤマップ)を紹介する。 Rubyのすぐれたビジネス事例を表彰するアワード Rubyは、生産性を高めるフレームワークRuby on Railsと共に、世界の多くの開発現場で使われているオープンソースのプログラミング言語である。その普及を促進するために2015年に始まったのが「Ruby bizグランプリ」という年次アワードプログラムだ。Rubyの開発者まつもとゆきひろ氏の活動拠点である島根県が中心になって組織したRuby bizグランプリ実行委員会が主催し、グランプリの審査委員長をまつもと氏自身が務めている。 アワード名のとおり、Rubyを使って開発されたビジネス用途のシステムやサービスの中から、新規性、独創性、市場性、将来性に富み、今後継続的に発展が期待できる事例を表彰する。前回のRuby bizグランプリ2020では、メディカルノートが開発したデジタルヘルスケアプラットフォーム「Medical Note」(関連記事:APIを駆使して“医師と患者をつなぐ”プラットフォームを実現─Medical Note)と、tsumugが開発したワークスペース/シェアオフィスサービス「TiNK Desk」(関連記事:操作はLINEから、心地よいUI/UXを追求したワークスペースサービス─TiNK Desk)が大賞を受賞している。 Ruby bizグランプリ2021大賞YAMAP …

  • 【コラム】メタバースで優先されるべき課題は「責任あるAI」

    最近のBloomberg Intelligence(ブルームバーグ・インテリジェンス)の調査によると、メタバースには8000億ドル(約92兆円)の市場規模があるそうだ。実際にメタバースとは何なのか、ということについては、多くの人が議論しているところではあるが、これだけの金と好奇心に取り巻かれているものだから、誰もが話題にしたがるのも当然だろう。 メタバースではAIが、特に私たちが他者とコミュニケーションを取る際に、重要な役割を果たすことは間違いない。私たちはこれまで以上に他者とつながりを持つようになるだろうが、政府や規範、倫理規定に縛られないAIは、邪悪な影響をもたらす可能性がある。元Google(グーグル)CEOのEric Schmidt(エリック・シュミット)氏が最近問いかけたように「誰がルールを決めるのか?」ということだ。 AIの影響を理解する AIアルゴリズムは、偏向のある人間によって作られるため、作成者の思考パターンや偏見に従うように作られることがあり、しかも、それが増殖していくことがある。AIが性差別を生み出す、例えば、女性よりも男性に大きなクレジットカードの限度額が与えられたり、特定の民族がより不当な差別を受ける傾向にあることは、我々がこれまで見てきたとおりだ。より公平な、繁栄するメタバースを作るためには、偏向を生み出し、それを永続させるダークなAIのパターンに対処する必要がある。しかし、誰がそれを決定するのだろう? そして、人間はどうやって偏向を回避できるのだろうか? この「野放しのAI」を緩和するための解決策は、すべての組織で倫理基準を策定することだ。私たちの見解では、ダークAIのパターンは侵略的になる可能性が高い。ほとんどのAIは倫理的な監視なしに開発されているが、メタバースではこれを変えなければならない。 AIをメタバースにおけるメッセージの翻訳に活用する 私は、1人の熱心な語学学習者として、また、AIと人間を使って人々をグローバルにつなぐ会社の創設者として、誰もが複数の言語を話すスーパーポリグロットになれるという可能性に胸を踊らせている。だが、さらに興味があるのは、そのAIがどのように機能するかを理解することだ。 メタバースでは、多くのユーザーが各々の言語でコミュニケーションすることになるだろうが、AIによる言語翻訳が利用できる可能性もある。しかし、AIを使った言語テクノロジーは、我々が注意しなければ、偏向を永続させてしまうおそれがある。その言語AIが、倫理的であるようにきちんと訓練されていることも、確認する必要がある。 例えば、ジョーのアバターがミゲルのアバターと話したがっているが、ジョーとミゲルは同じ言語を話さないという状況を想像してみよう。AIは彼らのメッセージをどのように翻訳するのだろうか? そのまま言葉を直訳するのだろうか? それとも、文字通りに訳すのではなく、メッセージを受け取った人が理解できるように、その人の意図に沿った翻訳をするのだろうか? 人間と機械の境界線を曖昧にする メタバースでは、いかに私たちが「人間的」かということが重要になるだろう。企業は言語テクノロジーを使って、会話を異なる言語にすばやく翻訳することで、オンラインコミュニティ、信頼、インクルージョンの創出に役立つことができる。 しかし、私たちが選ぶ言葉に気をつけなければ、テクノロジーは偏見を生み、不作法な行動を許すことにもなりかねない。どのようにかって?あなたは3歳児がAlexa(アレクサ)に話しかけているのを聞いたことがあるだろうか?それはとても「感じが良い」とは言えない。人は、自分がやり取りしている相手が本物の人間ではなくテクノロジーであるとわかると、礼儀正しくする必要を感じなくなる。だから顧客は、チャットボットやAmazon(アマゾン)のAlexa、電話の自動応答などに対して失礼な態度を取るのだ。それはさらにエスカレートしてしまう可能性がある。理想とする世界は、言語のためのAIが、人間を正確に表現するために必要なニュアンスや共感を捉えるようになり、それによってメタバースが人間とテクノロジーがともに栄える場所となることだ。 メタバースの非人間的なAIは、ネガティブにもなりかねない。適切な言語は、リアルで感情的なつながりと理解を生み出すことができる。AIを活用した言語運用によって、適切なメッセージはブランドを人間的に感じさせるために役立つ。ブランドが瞬時に多言語でコミュニケーションできるようにするための技術は、極めて重要なものになるだろう。顧客の信頼は母国語によって築かれると、私たちは考えている。しかし、ボーダーレスでバーチャルな社会は、どうやって母国語を持つことができるだろうか? そして、そんな環境は、どうやって信頼を生み出すことができるのだろうか? 先述したとおり、メタバースは企業にとって、バーチャルな世界で露出を増やすことができる大きな可能性を秘めている。人々はすでにバーチャル・ファッションにかなりの大金を投じるようになっており、この傾向は間違いなく続くだろう。ブランドは、実際に会って交流するよりも本物らしい、あるいはそれ以上に魅力を感じられるような、オンライン体験を作り出す方法を見つける必要がある。これは越えるのが大変な高いハードルだ。スマートな言語コミュニケーションは、そのために欠かせないものとなるだろう。 メタバースが最終的にどのようなものになるかは、誰にもわからない。しかし、AIがある集団に他より過度な影響を与えたり、AIが自社製品の人間性を失わせた、なんてことで記憶される企業には誰もなりたくないはずだ。AIは良い意味でパターンを予測する能力がどんどん向上するだろう。しかし、野放しにしておくと、AIはメタバースにおける私たちの「生き方」に深刻な影響を与える可能性がある。だからこそ、責任あるAI、倫理的なAIのための倫理が必要なのだ。 AIが、言語やチャットボット、あるいはブランドの仮想現実に多用されていくと、それによって顧客が信頼や人間らしさの感情を失う機会も増えるのだ。私たちがメタバースで平和に「生きる」ことができるように、AIの研究者や専門家が企業と協力して、責任あるAIの枠組みに解決を見出すことが求められている。 編集部注:本稿を執筆者Vasco Pedro(ヴァスコ・ペドロ)氏はAIを利用して人間が編集を行う翻訳プラットフォーム「Unbabel(アンバベル)」のCEO。 画像クレジット:japatino / Getty Images…

  • ESGgoは企業のESG(環境、社会、ガバナンス)測定・分析を容易にするツールを提供

    最近では、いくら倫理的に調達され、地元で生産され、持続的に育てられた魚の肉でも、ESG(環境・社会・ガバナンス)目標を達成せずに、企業の取締役会や年次報告書で振る舞うことはできない。しかし、目標を掲げて宣伝することは簡単だが、その目標に対して企業がどのような成果を上げているかを、実際に測定し、追跡することはずっと難しい。熱い空気と空約束に疲れた企業が、設定された目標を実際に実行することを容易にするために、ESGgoは登場した。同社はこのような状況を変えるためのソフトウェア群を開発し、700万ドル(約8億1000万円)を調達してランニングシューズを履き、本格的な活動を始めたところだ。 「ターゲットとしている顧客は企業です。基本的にはすでに株式を公開している会社や、あるいはこれから公開しようと考えている会社です」と、ESGgoのCEOで共同設立者のOrly Glick(オーリー・グリック)氏は説明する。 製品自体は、データ収集に焦点を当てたものだ。ESGgoは最初に話を聞いた50社から、そのために利用できるツールがないことを学んだからだ。現在、ほとんどのESGトラッキングは、スプレッドシートや共同のデータベースなど、非常に内密なシステムで行われていることがわかった。もちろん、外部の格付け機関は独自のツールを持っているかもしれないが、社内での使用には役に立たない。 「今のところ、ESGは口だけで行動がともわないという見方もある。ESGの重要性を説く経営者は何百人もいるが、いまだにESGのパフォーマンスを明確に理解するための普遍的なものさしがない」と、Bruce Dahlgren(ブルース・ダールグレン)氏は、2022年初めにTechCrunch+の記事の中で書いている。「それがなければ、何が正しくて何が間違っているのか、何が近視眼的な投資で何が有望な投資なのかを判断することは難しい」。 事業全体のESGに与える影響を完全に把握するために、GRIスタンダードやSASBスタンダードでは、組織全体で数百のデータポイントを追跡することを推奨している。データ収集は、だから特に重要であり、さまざまなデータソースから情報を収集し、照合、分析、報告することが必要だ。このデータを収集し、それを企業の目標に照らし合わせて測定することが、ESGgoの活動する領域となる。 「データ収集の人的側面、つまり、部門を越えて人の家をノックするところから情報を求めることを始めなければならないのは、楽しいことではありません。そこで、私たちのツールには、データそのものに加え、ワークフローを管理する機能も搭載しました。最終的に、私たちはすべてのデータの分析を行い、企業のESGの現状と過去のパフォーマンスを比較します。ギャップ分析や業界とのベンチマーキングを行うことで、同業他社や競合他社に対し、どのようにすればより良くなるかを確認できます。特に後者に関しては、AIによる最適化を行います」。 ESGgoは、イスラエルのベンチャー投資会社であるGlilot Capital(グリオット・キャピタル)の主導で、700万ドルの資金を非公開の評価額で調達した。 ESGgoアプリのダッシュボードのスクリーンショット 「Glilotはイスラエルでトップクラスのファンドであるだけでなく、優秀でグローバルなファンドです。運用経験、しかも厳格な運用経験を持つ、本当に剛毅な人々です。女性を登用し、驚異的な価値創造チームを擁しています」と、グリック氏は語る。「また、シリコンバレーから本当に非常に興味深いエンジェル投資家や、気候変動を本当に案じているトップテック企業も参加してくれました」。 現在、イスラエルとカリフォルニアにまたがる10人ほどのチームを率いているグリック氏は、Ido Green(イド・グリーン)氏と共同でこの会社を設立した。グリーン氏は、Google(グーグル)、 Netflix(ネットフリックス)、そして直近ではFacebook(フェイスブック)で、シニアレベルのエンジニアとして経験を積んできた人物だ。 「私たちは、ESGgoの初期のサポーターになれたことに興奮しています。オーリーはESG報告を改善するテクノロジーの使用についてすばらしい実績とビジョンを持っています。持続可能性と社会的責任への関心が、企業や投資家がリスクと機会を評価する方法を変えつつある今は、この破壊的ソリューションにとって絶好の時期です」と、Glilot Capitalの共同設立者兼マネージングパートナーであるKobi Samboursky(コビ・サンボアスキー)氏は述べている。「企業がESG姿勢を改善できるように支援することは、これまで以上に重要であり、オーリーは必要な変化を起こすのに絶好の人材です」。 今回調達したシード資金で、ESGgoはまず、イスラエルを拠点とするエンジニアリングチームから、雇用を加速させ、提供する製品の開発をさらに推進していくという。 画像クレジット:ESGgo [原文へ] (文:Haje…

  • 宇部情報システム、AIによる異常予兆検知システムの開発と装置に合わせたAIシステム構築サービス

    宇部情報システムは2022年3月8日、異常予兆検知システム構築サービス「SAILESS(仮称)」を発表した。同年4月1日から提供する。過去に経験がない異常の予兆を早期に検知するAIシステムを構築するサービスである。事例の1社として大阪ガスリキッドが2020年4月に同システムを導入した。大阪ガスリキッドは、都市ガスから高純度の水素を製造する装置の保全メンテナンスの改善に利用している。  宇部情報システムは、過去に経験がない異常の予兆をAIを使って早期に検知するシステムを開発した(図1)。システム構築サービス「SAILESS(仮称)」として2022年4月1日から提供する。装置の緊急停止などによる損失を未然に回避する。従来の事後保全や時間基準保全から計画的な状態基準保全へと移行できるので、保全費用の削減につながる。 図1:宇部情報システムが開発した異常予兆検知システムの概要。過去に経験がない異常の予兆を早期に検知する(出典:宇部情報システム)拡大画像表示 従来、AIによる異常予兆検知は、過去に経験したトラブル時の異常データを学習させ、過去と同様のトラブルの予兆を検知することが一般的だった。これに対して、宇部情報システムが開発したAIシステムは、正常時の製造運転データを学習し、ここから外れることで異常予兆を検知する。 この仕組みによって、過去に経験したことがないトラブルを検知する。トラブル時の異常データが十分に得られないという課題も解決する。リアルタイムの製造運転データの状態・傾向を監視し、異常予兆を検知した際には通知する。従来のしきい値による上下限アラートでは検知が難しかった「いつもと違う動き」(異常予兆)を早期に検知する。 再学習も容易である。従来は、経年によるAIモデルの精度低下を防止するため、システムエンジニアが最新のデータでAIモデルを再学習する必要があった。これに対して今回のAIシステムは、ユーザーみずから再学習させられる。 事例の1社として、大阪ガスリキッドが2020年4月に同システムを導入した。大阪ガスリキッドは、都市ガスから高純度の水素を製造する装置「HYSERVE」の保全メンテナンスの改善に利用している。8カ所14台を対象に導入した。 Original Post>

  • 企業の福利厚生で使えるAI恋愛ナビのAillがJR西日本グループと連携、新しい出会いを創出する「食レポイベント」実証実験

    企業の福利厚生で使えるAI恋愛ナビアプリ「Aill goen」(エール ゴエン)を提供するAill(エール)は3月8日、JR西日本イノベーションズ、ジェイアール西日本ホテルズ、ルクア大阪などを展開するJR西日本SC開発と連携し、AIによるデート提案「食事レポートイベント」(食レポイベント)の実証実験を3月9日より開始すると発表した。 実験では、Aill goen対象者のうち、恋愛相手を求める二者のデートにふさわしいタイミングで、Aillの独自AIが食レポイベントの提案を行う。ここからデートに行くきっかけや、お互いを知るきっかけを作り、デート成功確率向上を目指す。イベントは、JR西日本グループの「ホテルグランヴィア京都」・「ホテルグランヴィア大阪」およびJR大阪駅直結の駅型商業施設「ルクア大阪」館内の対象レストランにて行う。 具体的にはは、まずAIがチャットで「お互いを知る」会話のアシストを行った後、デートに行きそうな2人にAIが食レポイベントを提案する。ユーザーは提携レストランからお店を決定し予約。食事後、2人で食レポを執筆しAill goenアプリに投稿する。そのお礼として、ユーザーにはお得なクーポン券がプレゼントされる。 「食レポイベント」概要 AIがチャットで「お互いを知る」会話のアシストを行う デートに行きそうな2人に、AIが「食レポイベント」を提案 「食レポイベント」提携レストランからお店を決定し、予約 レストランに来店 2人で食レポを執筆・Aill goenアプリに投稿 食レポ投稿のお礼として、お得なクーポン券をプレゼント Aill goenは、企業が福利厚生サービスとして登録する、独身社員専用プラットフォーム。信用できる企業専用のコミュニティとなるため、安心・安全な出会いの機会を提供する。さらにAIナビゲーションアプリを通じて、社外の出会いからお付き合いまでをサポートする。現在の利用対象企業は851社。 Aill goenでは、今回行う実証実験で「相手を知ってから会う」を独自開発のコミュニケーションアシストAIによって増加させたうえ、食レポを一緒に執筆することでリアルでも自然とお互いを知るきっかけを創出するとしている。イベントを通すことでデートによる成功率・リピート率の向上を目指す。 Original Post>

  • Strong Computeは機械学習モデルのトレーニングを「100倍以上高速化」できると主張する

    ニューラルネットワークのトレーニングには、市場で最も高速で高価なアクセラレータを使ってさえも、多大な時間がかかる。だから、多くのスタートアップ企業が、ソフトウェアレベルでプロセスを高速化し、学習プロセスにおける現在のボトルネックをいくつか取り除く方法を検討していることも、不思議ではないだろう。オーストラリアのシドニーに拠点を置くスタートアップで、最近Y Combinator(Yコンビネーター)の22年冬クラスに選抜されたStrong Compute(ストロング・コンピュート)は、学習プロセスにおけるこのような非効率性を取り除くことによって、学習プロセスを100倍以上高速化することができると主張している。 「PyTorch(パイトーチ)は美しいし、TensorFlow(テンソルフロー)もそうです。これらのツールキットはすばらしいものですが、そのシンプルさ、そして実装の容易さは、内部において非効率的であるという代償をもたらします」と、Strong ComputeのCEO兼創設者であるBen Sand(ベン・サンド)氏は語る。同氏は以前、AR企業のMeta(メタ)を共同設立した人物だ。もちろん、Facebook(フェイスブック)がその名前を使う前のことである。 一方では、モデル自体を最適化することに注力する企業もあり、Strong Computeも顧客から要望があればそれを行うが、これは「妥協を生む可能性がある」とサンド氏は指摘する。代わりに同氏のチームが重視するのは、モデルの周辺にあるものすべてだ。それは長い時間をかけたデータパイプラインだったり、学習開始前に多くの値を事前計算しておくことだったりする。サンド氏は、同社がデータ拡張のためによく使われるライブラリのいくつかを最適化したことも指摘した。 また、Strong Computeは最近、元Cisco(シスコ)のプリンシパルエンジニアだったRichard Pruss(リチャード・プルス)氏を雇用し、すぐに多くの遅延が発生してしまう学習パイプラインのネットワークボトルネックを除去することに力を注いでいる。もちろん、ハードウェアによって大きく違うので、同社は顧客と協力して、適切なプラットフォームでモデルを実行できるようにもしている。 「Strong Computeは、当社のコアアルゴリズムの訓練を30時間から5分に短縮し、数百テラバイトのデータを訓練しました」と、オンライン顧客向けにカスタム服の作成を専門とするMTailor(Mテイラー)のMiles Penn(マイルス・ペン)CEOは語っている。「ディープラーニングエンジニアは、おそらくこの地球上で最も貴重なリソースです。Strong Computeのおかげで、当社の生産性を10倍以上に向上させることができました。イテレーション(繰り返し)とエクスペリメンテーション(実験)の時間はMLの生産性にとって最も重要な手段であり、私たちはStrong Computeがいなかったらどうしようもありませんでした」。 サンド氏は、大手クラウドプロバイダーのビジネスモデルでは、人々ができるだけ長くマシンを使用することに依存しているため、彼の会社のようなことをする動機は一切ないと主張しており、Y Combinatorのマネージングディレクターを務めるMichael Seibel(マイケル・サイベル)氏も、この意見に同意している。「Strong Computeの狙いは、クラウドコンピューティングにおける深刻な動機の不均衡です。より早く結果を出すことは、クライアントから評価されても、プロバイダーにとっては利益が減ることになってしまうのです」と、サイベル氏は述べている。 Strong Computeのベン・サンド氏(左)とリチャード・プルス氏(右)…

  • AIで古い写真の顔が話し出す–「ホグワーツの肖像画」のようなサービスが公開

     家系図サービスを手がけるMyHeritageは、「Deep Nostalgia」と呼ばれるサービスを2021年に開始した。大切な故人や昔の人々の写真を動画化することで、まるで頷いたり笑ったりしているように見える。そして、その技術を発展させたのが、このほど発表した「LiveStory」だ。肖像の表情や口元を動かし、人工知能(AI)を利用して生成した音声を組み合わせることで、自身の人生を語っているように見せるというものだ。たとえば、肖像写真の祖母が、生まれ育った場所、伴侶との出会い、結婚式、家庭、子供などについて、写真を示しながら語ってくれる。 提供:MyHeritage サービスを利用するにはまず、MyHeritageのウェブサイトかアプリにアカウントを作成する。それから人物写真をアップロードし、テキストを入力すると、AIが人物の表情を動かし、テキストを読み上げる。声の選択肢には、31言語、数十の方言、数百の合成音声が用意されている。あるいは、故人が生前に残した声の録音データをアップロードすることもできる。 すでにMyHeritageのサービスで家系図を作成済みのユーザーなら、前に提供した写真からLiveStoryを作成することもできる。その場合は、LiveStoryが家系図の情報を利用して、合成音声によるナレーションを伴う動画を自動的に作成する。ユーザーはオプションとして、写真の追加やテキストの編集により、動画をカスタマイズできる。 LiveStoryを利用して作った動画は、自分で視聴したりダウンロードしたりするほか、友人や家族と共有したり、ソーシャルメディアに投稿することもできる。 MyHeritageは、サービスの誤用や悪用を防ぐため、同社が「倫理的ガードレール」と呼ぶ同意条項を添えている。ユーザーが最初にLiveStoryを作成する際、次のようなポップアップが表示される。「1. 私は、LiveStoryがAIに基づき口を動かす技術を利用し、亡くなった個人についてのみ使用されるよう意図したものであることを理解しています」「2. 私が作成したLiveStoryには、わいせつ、侮辱、中傷、偽情報、他者のプライバシーを侵害するおそれのあるコンテンツのいずれも含みません」 LiveStoryは、新興企業D-IDとの提携を通じて開発された。同社はAIとディープラーニングを利用し、写真の人物の表情を動かして動画化する技術に注力している。 やや不気味でもあるが、D-IDの最高経営責任者(CEO)で共同創業者のGil Perry氏は、反発を受けることをそれほど懸念していないという。 「多くの人はこれを試したいと感じ、とても素敵なので何度も使いたくなるだろう」と同氏は述べた。さらに、小説「ハリー・ポッター」シリーズに登場する「ホグワーツ魔法魔術学校」の会話する肖像画をふまえ、「これは現実をハリー・ポッター化するものだ」とした。 この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 Original Post>

  • 業務のデジタル化を阻むIT清書機の謎─『鎌倉殿の13人』と「働かないおじさん」の深い関係

    今回のテーマは企業情報システムのメインストリームからやや外れるが、ビジネスシステムイニシアティブ協会(BSIA)主催のデジタル座談会(2022年2月21日開催)を契機に、「IT清書機」の問題を考えてみた。業務システムにおける紙媒体の扱いと受け取られるのだが、掘り下げると「一見デジタルで、実はアナログ」の問題であることに気づかされる。それが、タイトルにある現在放映中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』とどう結びつくのかは読んでのお楽しみ、ということで。  ビジネスシステムイニシアティブ協会(BSIA)は、IT Leadersの人気連載「是正勧告」でお馴染みの木内里美氏が代表を務めるユーザーコミュニティだ。そのBSIAが、「利用者(あなた)を幸せにするUX~みなさんの『不満』を聴かせてちょうだい~」という面白そうなデジタル座談会を開くというので参加してみた。 写真1:PPDコンサルティングの土肥亮一氏 この種のセミナーではまず講師が一方的に話し、その後20分ほど受講者と講師の間で質疑応答というケースが少なくない。ところがBSIAのデジタル座談会は、最初の1時間が話題提供、後半の1時間が参加者による意見交換という構成となっている。この日の話題提供者は、PPDコンサルティングの土肥亮一氏(写真1)。「『IT清書機』問題、または『不自由に気づかない』問題」と題したセッションを行った。ちなみに土肥氏は会計検査院で審議官(通信・郵政担当)とCIO補佐業務を務め、政府IT予算にかかる検査の道を開いた人物として知られている。 「帳票あるある」を残したままデジタル化? 1960年代以後、行政機関の事務処理にコンピュータとネットワークが導入され、処理時間の短縮や情報の伝達などで一定の効果はあったのだが、電子化の一歩手前で足踏みしている。結果として国民(住民)は、行政電子化の恩恵を実感できていない。 「行政機関にあるほとんどの情報は電子化されている」にもかかわらず、e-Japan戦略から20年経っても足踏み状態なのか。土肥氏がその要因を調べると、「紙媒体に出力して、国民や他の機関とデータ交換しているから」だと言う。紙に出力されたデータを交換するとは、つまり受け取った帳票を再入力する、という意味だ)。 図1:紙媒体を継承した受注入力画面の例(出典:BSIA デジタル座談会 土肥亮一氏資料) 拡大画像表示 再入力ばかりでなく、データを入力・出力する帳票はコンピュータ処理になる前の書式を継承している。土肥氏が言う「紙媒体に最適化された設計」とは、第一義的には手作業時代の伝票や集計表の書式がそのまま入力画面になっているということだが、それだけを意味していない。帳票や入力画面の設計はデータ構造そのものと言ってよい(図1)。 それによって何が起こっているか、「帳票あるある」の一例として土肥氏は「事□業□名」「氏□名」「住□所」「令和□年□月□日」といった項目のスペース(文字空け)、男・女/要・不要など「どちらかに◯を付けてください」の指示(図2)。銀行口座(支店3ケタ+7ケタ)やマイナンバー(12ケタ)、クレジットカード(16ケタ)の番号を1マスごとに1文字を入れる“エクセル方眼”などを挙げる。 図2:こんな設計でよいのか?(出典:BSIA デジタル座談会 土肥亮一氏資料) 拡大画像表示 項目の文字空けは、項目の長さを調整することで入力画面や帳票の見た目をよくするため、「◯を付けよ」の指示は紙に出力してペンで書き込むことが前提、エクセル方眼は画面の作りやすさや紙の入力シートと同期させようという意図が背景にあるのかもしれない。 しかし「令和□年□月□日」は元号表記なので、大正・昭和・平成・令和を西暦に置き換えなければならない。7~16ケタで1組なのに数字を1つずつ分離したのでは番号として用をなさないし、ソート/マージにそぐわない。出力した紙にペンで記入された「◯」をどうやって入力すればいいの?──ではないか。 紙時代の因習は、金融機関のATM(現金自動預払機)にも継承されている。一般消費者にとって最も身近な“ITの代表格”で、キャッシュカード1枚で預入れ・引出し・振込み・振替えなどができる便利なシステムだ。便利さが優先して、そこに「ご利用時間と手数料のご案内」が表示されることに多くの人は違和感を覚えない。 図3:なぜATMにこんな画面が?…

  • 「プロセスマイニングはDXの最後のピース」─Celonis村瀬社長が訴える”プロセスのデジタル化”の必然

     2021年10月、独Celonisは同社のCPO(Chief Product Officer:最高製品責任者)として、米グーグルでプロダクトマネジメント部門バイスプレジデントを務めていたアリエル・バーディン(Ariel Bardin)氏を迎えたことを発表した。グーグル在籍中の16年間で「Google Payment」を含む数々のプロダクトをローンチ、約10年にわたって「Google AdWords」プロダクトチームを率いるなど、デジタル時代のプロダクト開発を主導してきた人物である。

  • IIJ、Webサイトの可用性を高める高機能クラウドDNSサービス、重み付け負荷分散やサイト間DR

    IIJ DNSトラフィックマネージメントサービスは、Webサイトの可用性を高める機能に注力した、高機能なDNS(名前解決)サービスである(図1)。Webサイトが落ちている際に別サイトのサーバーのIPアドレスを返答したり、重みを付けて設定した優先度に応じて複数サーバーから適切なサーバーのIPアドレスを返答したりする。

  • PwCコンサルティングと日本マイクロソフト、AIデータ活用コンソーシアムと協業

    協業では、組織間で円滑かつ安全にデータを流通させる基盤を実現する。これにより、AIを活用する上での障壁となっている、データの流通、共有、取引における課題を解消する。例えば、組織外のデータをAIで活用する際には、AIを組み込んだ製品の説明責任、学習に使うデータの知的財産、品質の偏りの把握、などの課題がある。