ペガジャパン、ローコード開発機能を強化した「Pega Infinity 8.6」、UIの開発を容易に

[ 新製品・サービス ] ペガジャパン、ローコード開発ツール新版「Pega Infinity 8.6」、UIの開発を容易に 2021年7月7日(水) 日川 佳三(IT Leaders編集部) 米Pegasystemsの日本法人、ペガジャパンは2021年7月7日、ローコード開発ツール製品群の新版「Pega Infinity 8.6」を発表した。新版では、UIを簡単に開発できる機能を追加したほか、AIモデルによる意思決定、複数のSaaSアプリケーションにまたがって優先度の高いタスクを一覧表示するToDoリスト機能などを用意した。新機能群は、2021年第2四半期に提供済みである。

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Pega Infinityは、ローコード開発ツール製品群である(図1)。営業支援や顧客サービス基盤となるアプリケーション機能や、業務プロセスを自動で実行する機能を中核に、独自のアプリケーション画面をローコード開発で構築できる。構築したアプリケーションは、任意のITシステム基盤にデプロイして運用できる。

図1:Pega Infinityのアプリケーション開発画面(出典:ペガジャパン)

 

 

 
 

図1:Pega Infinityのアプリケーション開発画面(出典:ペガジャパン)
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新版ではまず、UIを簡単に開発できる機能を追加した(図2)。アプリケーションを開発する業務ユーザーは、バックエンドプロセスだけでなく、見栄えが良く操作性が高いフロントエンド画面も自らローコードで開発できるようになった。フロントエンド画面のUIフレームワーク「Pega Cosmos Design System」を刷新し、新たにJavaScriptライブラリの1つである「React」をベースとした。

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さらに、Pega Cosmos Design System以外のUIフレームワーク(Angularなど)を使った開発を容易にする機能を強化した。PegaのUI画面の機能にアクセスするためのAPIを強化し、画面のロジックを定義するバックエンドシステム側でラジオボタンの選択肢などの項目を更新した際に、フロントエンド画面のコードを書き換えることなく追随できるようにした。

Pega Infinityの新版では、AIによる判定結果をプロセスフローの条件分岐として簡単に利用できる機能「Pega Process AI」も追加した。常時流れてくるイベントストリーミングデータを収集し、対処すべき事案を起票し、人の判断などのプロセスを経てアクションを起こす、といったイベント処理フローにAIを組み込める(図3)。

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例えば、大量のイベントから対処すべきイベントを抽出するためにAIを利用できる。ワークフローにおける意思決定をAIに委ねて後続のプロセスにつなげるといった使い方もできる。AIを使ってデータ群から洞察を得ることもできる。なお、AIモデルは、Pega Prediction Studioと呼ぶツールを使い、過去の実績などから機械学習で作成できる。

Pega Infinityの新版では、自分に割り当てられたタスクを優先度順に表示する機能「Pega Process Fabric」も追加した(図4)。Salesforce.comなど複数のSaaSアプリケーションが混在したタスクリストが得られる。社員は、タスクリストを見ることで、優先度の高いタスクを順番に処理できる。タスクリストは、顧客、優先度、締切日など各種の切り口でフィルタリング/ソートできる。

図4:自分に割り当てられたタスクを、複数のSaaSアプリケーションをまたがって優先度順に表示する「Pega Process Fabric」の画面イメージ(出典:ペガジャパン)

 

 

 
 

図4:自分に割り当てられたタスクを、複数のSaaSアプリケーションをまたがって優先度順に表示する「Pega Process Fabric」の画面イメージ(出典:ペガジャパン)
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