マクニカ、コンタクトセンターの顧客対応をあいまい検索で効率化する「tatoe」

マクニカは2021年11月10日、コンタクトセンター向けナレッジマネジメントサービス「tatoe(たとえ)」のベータ版をリリースした。SaaS/年額制で提供する。コンタクトセンター/コールセンターへの問い合わせへの応対を、自然言語処理AIを用いたあいまい検索で効率化する。問い合わせの文面をそのままコピーして貼り付けることで、過去の類似事例を見つけ出すことができる。 

Source: Original Postress-this.php?">マクニカ、コンタクトセンターの顧客対応をあいまい検索で効率化する「tatoe」 | IT Leaders

マクニカの「tatoe(たとえ)」は、コンタクトセンター/コールセンターで顧客対応にあたっているオペレーターを支援するクラウドサービスである(図1)。顧客から問い合わせを受けたオペレーターは、tatoeに問い合わせ文面をそのままコピーして貼り付けるだけで、過去の類似事例を見つけ出せる。過去のドキュメントの中から、類似する文書をランキング形式で提示する。図1:コンタクトセンター向けナレッジマネジメントサービス「tatoe(たとえ)」の概要(出典:マクニカ)
拡大画像表示

図1:コンタクトセンター向けナレッジマネジメントサービス「tatoe(たとえ)」の概要(出典:マクニカ)

 自然言語処理AIを用いたあいまい検索が使えるナレッジマネジメント(KM)サービスである。キーワードではなく、文章全体の意味から判断して、類似度/一致度を判定する。tatoeを利用することで、オペレーターの経験や在籍期間、人材によるスキルのばらつきに関係なく、対応品質を安定化できるとしている。教育コストや採用コストも低減できる。

 使い方はこうだ(図2)。

図2:tatoeの使い方(出典:マクニカ)

参照先となる文書情報(過去の問い合わせ履歴など)を、事前にtatoeに格納しておく。tatoe上では、データに自動で処理(ベクトル生成や類似度算出など)を施し、利用できるようにする。オペレーターは、検索画面から問い合わせ文面を「あいまい検索」する。類似スコアの高い順に検索結果が表示されるので、オペレーターは回答を参照する。

 特徴の1つは、少量のモデルデータで済む点である。最小で数百件のデータがあれば、モデルを作成できるとしている。データの準備も最小限で済み、タグ付けなどの加工は不要である。辞書登録も不要で、文脈を読み取って単語の意味を推測してくれる。記入ミスや表記ゆれも吸収して意味を理解する。

 今回のβ版では、コンタクトセンターやコールセンターに展開する。今後は、営業部門や品質管理部門など、多様な現場への展開も予定している。適応する業務範囲を段階的に拡張していく。