キヤノンITS、正規品判定クラウド「C2V Connected」新版、流通トレーサビリティ強化で不正対策

キヤノンITソリューションズは2022年6月9日、正規品判定クラウドサービス「C2V Connected」をバージョンアップした。新バージョン(V1.3)では、製品におけるトレーサビリティ情報の登録と参照を可能にした。EC(電子商取引)市場で課題となっている不正流通を解決することが狙い。価格は、導入内容に応じた個別見積もり。

 キヤノンITソリューションズの「C2V Connected」は、製品が正規品かどうかを判定可能なクラウドサービスである。サービス開始(2016年)から現在まで、模倣品や非正規品の流通対策を目的に、特に化粧品・日用品や機械部品業界が採用している。今回のバージョンアップでは、トレーサビリティ情報の登録と参照を可能にした(図1)。

Subscribe to get access

Read more of this content when you subscribe today.

 正規品の判定は、商品や商品箱に貼付した正規品判定用IDタグ「ConnectedTag」をスマートフォンで読み取ることで行う。導入企業は、個々の商品にラベルを貼り付ける際に、それぞれのConnectedTagのIDに紐付けて、製造情報をクラウドに登録する仕組み。

 今回のバージョンアップでは、正規品かどうかを判定するための情報だけでなく、流通経路上のトレーサビリティ情報(入出荷情報など)を登録して参照できるようにした。導入企業の調査員は、スマートフォンアプリで店頭商品のConnectedTagを読み取ることにより、登録した製造情報および流通トレーサビリティ情報を確認する。

 同機能を利用するためには、流通経路上の代理店などに対して、入出荷情報を提供してもらう必要がある。入手した流通トレーサビリティ情報は、CSV(カンマ区切り形式)ファイルのアップロードや、専用の登録ツールを介してクラウドに登録可能である(図2)。

Subscribe to get access

Read more of this content when you subscribe today.