ネットワークアウトソーシング事業を展開する丸紅I-DIGIOグループ・IT基盤サービスセグメントの丸紅ネットワークソリューションズは、Salesforceの入力業務を効率化する「bellSalesAI(ベルセールスエーアイ)」を導入した。12月17日、bellSalesAIの開発・販売を行うベルフェイスが発表した。
ネットワークアウトソーシング事業を展開する丸紅ネットワークソリューションズは、事業拡大に伴い、Salesforceへの営業活動記録の入力工数増加や、案件の確度判断や記録内容の個人差などから、重要な顧客情報を見逃すリスクが高まっていた。営業担当者の主観的な議事録では商談の実像が見えにくく、活動が属人化することで、メンバー全体のスキルアップにも課題があった。また技術部門においても、プロジェクト活動記録の負担が大きく、記録の属人化や重要情報の見逃しリスクが懸念されていた。こうした背景から、営業・技術部門全体でSalesforceの入力効率化とデータ品質の標準化を実現するため、bellSalesAIを導入した。
導入の決め手となったのは、複雑な技術用語やネットワーク用語が飛び交う商談において、IT業界の専門用語にも対応する高精度な情報抽出が可能であること。全社展開を見据え、営業部門の商談だけでなく技術部門のプロジェクト打ち合わせにも対応できる柔軟性・汎用性や、アプリ起動から商談記録、Salesforce連携完了までがシームレスで、現場での定着が見込める操作性を評価した。
同社が期待する効果の1つは、業務効率化と働き方改革につながること。打ち合わせ後の議事録作成という心理的負担が軽減され、Salesforceへの入力時間が67%削減された。これにより、営業・技術担当者が本来の顧客対応や新規案件開拓に集中できる環境が整う。
2つ目は、営業部門におけるデータ品質向上と組織力強化。データドリブンな営業活動が推進され、個人差のない営業活動が実現されることで、商談内容や顧客ニーズの見逃しが減少し、提案の質や顧客満足度の向上につながる。部署間の情報連携やグループ会社横断でのデータ整備が進むことで、マネジメント層と現場の双方が生産性や売り上げ向上のためのデータ蓄積を実現し、組織全体の営業力底上げが期待できる。
3つ目は、技術部門におけるQCD(品質・コスト・納期)の改善。要件や課題、前提条件、対策、決定事項などの明確化により食い違いと抜け漏れを抑制し、品質が向上する。議事録作成の自動化による工数削減と再作業・手戻りの低減により間接作業が圧縮され、コスト抑制が実現される。会議直後に要約・ToDoを配信し着手を即時化することで、意思決定から設計着手までのリードタイムが短縮され、納期短縮につながる。
丸紅ネットワークソリューションズは今後、営業・技術部門全体の生産性向上を実現することで、顧客に向き合う時間を最大化する。Salesforceの各項目に構造化したデータ連携も実行し、データドリブンな営業活動と組織全体の営業力底上げを目指していく。
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