ロック・フィールド、DR環境をAWSへ移行、BCPを強化しコストを30%削減

そうざいの製造・販売を手がけるロック・フィールドは、オンプレミス環境のバックアップをAmazon Web Services(AWS)上に構築し、DR(災害復旧)環境をAWSへと移行した。これにより、運用コストを30%削減した。AWSの導入を支援したSIベンダーの富士ソフトが2022年4月13日に発表した。

 そうざいの製造・販売を手がけるロック・フィールドは、リアル店舗での販売に加えて、Webを通じた店頭受け取り予約やオンライン販売など、リアルとオンラインを融合したビジネスの強化に注力している。今回、オンプレミス環境で稼働している業務システムのバックアップをAmazon Web Services(AWS)上に構築し、DR(災害復旧)環境をAWSへと移行した(図1)。

図1:ロック・フィールドのDRシステムの構成(出典:富士ソフト)
図1:ロック・フィールドのDRシステムの構成(出典:富士ソフト)
拡大画像表示

同社はこれまでも、阪神・淡路大震災の経験から、BCP/DR対策に注力していた。ところが、DR製品のOSのバージョンアップが発生する度に、更新作業が発生し、負荷がかかっていた。また、6カ月ごとに実施するDRテストの度に、起動までの時間や起動後の処理速度が遅くなっており、有事におけるシステム継続性への不安感が増していた。

データバックアップソフトウェアには「Veeam Backup & Replication」を採用した(関連記事ヴィーム、「Veeam Backup & Replication v11」をリリース、CDPやDB即時リカバリでRPO/RTOを短縮)。同ソフトウェアが備える不具合通報機能により、運用監視作業を軽減し、時間の拘束から解放されたとしている。バージョンアップにともなう作業が減ったほか、DRテスト作業も減った。有事の際の想定復旧速度も維持できた。運用コストも30%削減した(図2)。

Subscribe to get access

Read more of this content when you subscribe today.

Veeam Backup & Replicationの特徴は、システム障害時にデータを確実にリストアできるように可用性に注力している点である。システム障害時にデータを確実にリストアするための仕掛けとして、バックアップ済みのデータを使って実際にシステムを起動できるかどうかを事前に確認可能な検証環境を用意している。起動できることを確認した上で、本番環境にデータを復元可能である。また、必要なデータを素早く復元できるように、システム単位だけでなく、ファイル単位やアイテム単位で復元可能である。