AWS認定資格がもたらすメリットと合格のコツ─“全冠ホルダー”の小倉大氏に聞く

クラウドの構築・運用を支えるエンジニアは今やITエンジニア全体の中でメインストリームの存在だ。一方で、その構築・運用をITベンダーやSIer任せにしてしまっているユーザー企業は依然として多い。市場競争力の高いシステムを作るためには、ユーザー自らのクラウド技術力が問われることになるのは自明。本稿では、クラウドを体系的に学び、自身のスキル証明をしながら活躍できる人材育成の手段として、AWSの技術認定資格にスポットを当てる。過去提供されていた2資格を含めて実に13資格を保有する“全冠ホルダー”の小倉大氏(サーバーワークス)に、AWS認定資格がもたらすメリットと合格のコツを聞いた。

 企業のITインフラからアプリケーションまでを網羅するクラウドが、企業のIT戦略に欠かせない選択肢となって久しい。かつてIT部門の担当者にとってサーバー、ネットワーク、ストレージの知識とノウハウを習得することは必須だった。今はそれがクラウドになったわけだ。

 企業のITインフラ領域のクラウドにおいてスタンダードな存在となっているのが、ご存じ、AWS(Amazon Web Service)だ。IaaS(Infrastructure as a Service)でのパイオニアとして市場をリードし、近年はマネージドサービスを中心に200を超えるサービスを世界中に提供している。

 そのためIT担当者は、「Amazon EC2」や「Amazon S3」、「Amazon ELB(Elastic Load Balancing)」といったITインフラの基本的なサービスの知識はもちろん、システムアーキテクチャの設計やDevOpsなどの開発・運用手法、セキュリティ、マシンラーニング(機械学習)などに関するさまざまなノウハウを学んでいくことが求められる。

 もっとも、ほとんどのIT担当者は日々の運用管理や開発の業務に忙殺されている。一方で、AWSを中心としたクラウド技術は日々進化しており、情報のキャッチアップや実践が難しくなっている。どうすれば効率よくクラウドの知識とノウハウを習得していくことができるだろうか。


写真1:サーバーワークス所属で、AWSの最上位パートナーとしてトレーニングプログラムの講師も務める小倉大氏

 そこで活用したいのが、AWSの認定資格取得を目標にしたトレーニングプログラムだ。サーバーワークス所属のエンジニアで、AWSの最上位パートナーとしてトレーニングプログラムの講師も務める小倉大氏(写真1)はこう話す。

 「資格取得のプログラムは、それに則って、AWSという広大なプラットフォームを体系的に学べるメリットがあります。資格の取得は、自身がエンジニアとして持つスキルを対外的に証明することができます」(小倉氏)

基礎コース/アソシエイト/プロフェッショナル/専門知識の11資格

 小倉氏は、データセンターネットワークの構築・運用で10年以上、サーバーワークスでAWS環境の運用監視で2年半携わってきたキャリアを持つ。AWSの認定資格について、過去提供されていた2資格を含めて実に13資格を保有する“13冠ホルダー”だ。

 「AWSの認定資格は、基礎コース(Foundational)、アソシエイト、プロフェッショナル、専門知識(Specialty)の4つのカテゴリーに分けられます。基礎的なAWSクラウドと業界知識を保有することを証明する『AWS Certified Cloud Practitioner』から、Specialty分野に関する技術的なAWSクラウドでの経験を証明する『AWS Certified Data Analytics』や『AWS Certified Security』などまで、現在12資格が提供されています。AWSの経験が浅い段階から認定にチャレンジでき、スキルアップしながら体系的に学んで成長していくことができます」(小倉氏)

 AWS認定資格は日々アップデートされている。最も新しい資格は、2022年4月に追加されたSAP on AWSの専門知識を証明する「AWS Certified: SAP on AWS」だ。以前は、アソシエイトとプロフェッショナルで5つのタイトルを保有することが「AWSに詳しいエンジニア」としての名誉ある称号でもあった。現在は、知識やスキルが広範であるため、「12冠制覇」はかなりの難関となる。

 「AWSは200を超えるサービスを提供していますので、『何から学んでよいかわからない』という声もよく耳にします。そこで、自分が興味を持っている分野の資格や、自分が携わっている業務に関係のある資格からスタートすることをおすすめしています。さしあたっての目標は、AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト(AWS Certified Solutions Architect – Associate)になるでしょう』(小倉氏)

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