「Windows」ライクな「Linux」ディストロ8選–操作性と信頼性を兼ね備えた選択肢

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「Windows 10」のサポートが2025年10月に終了した。これに対応するため、ユーザーは現在のマシンで「Windows 11」が動作することを期待するか、新しいコンピューターを購入するか、あるいは「Linux」など別の選択肢を検討する必要がある。

Linuxを最後の手段と考えるべきではない。Linuxは「Windows」や「macOS」と同等のOSであり、信頼性が高く、セキュアで、ユーザーフレンドリーな上に無料で利用できる。これ以上何を求めるというのだろうか。

多くのユーザーが求めるのは、「Windows 10」と似たルック&フィールを持つOSだ。長期間MicrosoftのOSを使ってきたユーザーにとって、変化は容易ではないため、こうした要望は合理的である。

では、WindowsからLinuxへシームレスに移行したいと考えるユーザーにとって、最適なディストリビューションはどれか。市場には多くの選択肢があるが、ここでは筆者が考える7つの選択肢に、さらに1つを加えた計8つを紹介する。

1. KDE Neon

「KDE Neon」は、デスクトップ環境「KDE Plasma」を際立たせることを目的としたフラッグシップディストリビューションである。KDE Plasmaの最大の特徴は、外観や操作感を好みに合わせて柔軟に構成できる点にある。標準設定では「Windows 7」に近い外観を持つが、ユーザーの設定次第でWindows 10やWindows 11に似せることも可能だ。

KDE Neonは「Ubuntu」をベースとしており、ユーザーフレンドリーでハードウェア認識にも優れる。このため、ほぼ全てのWindowsバージョンから移行するユーザーにとって、KDE Plasma環境で快適に作業できるだろう。

さらにKDE Plasmaは柔軟性が高いため、最終的にWindowsとは異なるデスクトップを求めるユーザーにも対応できる。例えば、画面下部のパネルをドックに変更し、上部にバーを追加すればmacOSに似たデスクトップを構築できる。

他のLinuxディストリビューションと同様に、KDE Neonも無料でダウンロードおよびインストール可能である。

2. Linux Mint

「Linux Mint」はWindows 10やWindows 11と同じテーマ設定を採用しているわけではないが、Windows風のデスクトップに属するOSである。パネルやスタートメニュー、システムトレイ、クリック可能なアイコンなど、Windowsに慣れたユーザーが求める要素を備えている。

Linux Mintを選ぶ理由の1つは、Ubuntuと同等のハードウェア認識を享受できる点だ。Linux MintがUbuntuをベースとしていることを考えれば、これは当然といえる。

デフォルトでは「Cinnamon」デスクトップ環境を採用しているが、「MATE」や「Xfce」を利用できるエディションも提供されている。ただし、Windowsから移行するユーザーには、最も馴染みやすく信頼性の高いCinnamonデスクトップの利用を推奨する。

Linux Mintは無料で提供され、活発なコミュニティーを持つ。開発者はユーザーの声を反映し、リリーススケジュールも安定している。必要な台数のマシンに無料でダウンロードして利用できる点も大きな魅力だ。

3. Zorin OS

「Zorin OS」はWindows 10を忠実に再現することを目的としてはいないが、WindowsライクなUIを含む複数のデスクトップレイアウトを提供している。Proエディション(47.99ドル)を購入すれば、Windows 11に近いルック&フィールを持つレイアウトなど、さらに多くの選択肢が利用可能になる。

Zorin OSを推奨する理由の1つは、ユーザーがWindows 11風のレイアウトから使い始め、オープンソースOSに慣れるにつれてmacOS風や、純粋なLinux環境(「GNOME」やKDE Plasmaなど)に切り替えられる柔軟性にある。

Zorin OSのデスクトップはGNOMEをベースとしているが、開発者によるカスタマイズにより、標準的なGNOMEよりもはるかに柔軟になっている。無料版には4種類のデスクトップレイアウトが付属し、Pro版ではさらに6種類が追加される。計10種類のレイアウトのうち、4種類はWindowsライク(Windows Classic、Windows、Windows List、Windows 11)である。

「Zorin OS Core」は無料でダウンロードおよびインストールでき、Proライセンスは公式サイトから購入可能だ。

4. blendOS

「blendOS」はまだ広く知られていないが、注目すべきディストリビューションである。このOSはWindows 11にわずかに似た外観を持つだけでなく、イミュータブル構造を採用しており、OSの核がリードオンリーでマウントされることでセキュリティが強化されている。さらに、複数のアプリインストールオプションを備えている点も特徴だ。「pacman」「apt」「Flatpak」「Podman」(コンテナー用)、そして独自の「blend」ツールが利用可能である。

これらの選択肢により、インストールできるアプリケーションは非常に多い。「System」アプリからはAndroidアプリのサポートや「dnf」(「Fedora」のパッケージマネージャー)の有効化も可能だ。イミュータブル構造により、OSを破壊するリスクは低い。さらに、GNOME、KDE Plasma、Xfce、Cinnamon、「Deepin」「MATE」「LXQt」を搭載したバージョンを選択できる。

Windowsから移行するユーザーには、KDE PlasmaまたはDeepinデスクトップを推奨する。ただし、blendOSは初心者向けとは言えない。Windowsを使いこなし、OSの操作に慣れているユーザーであれば、大きな問題に直面することはないだろう。

標準では「Wine」(Windowsアプリ用)や「Steam」(ゲーム用)は含まれていないが、どちらも簡単にインストールできる。

5. AnduinOS

「AnduinOS」は新しいディストリビューションだが、筆者が特に注目している存在である。このOSはUbuntuをベースに、最新版のGNOMEを採用し、Windows 11に近いデスクトップ環境を実現している。

 留意すべき点は、Windowsを模倣するための仕掛けや機能を詰め込んだOSではないということだ。AnduinOSは、Windowsユーザーが容易に順応できるデスクトップとワークフローの提供に重点を置いている。Ubuntu(バージョン25.04)とGNOME(バージョン48)の組み合わせにより、優れたパフォーマンスと信頼性を確保している。

 Windowsアプリを利用する場合はWineのインストールが必要だが、それ以外は標準設定のままで快適に操作できる。AnduinOSは開発者向けのデスクトップLinuxとして提供されているものの、一般ユーザーでも問題なく利用可能だ。Windows 11に近い外観を持つため、同OSの使用経験があるユーザーなら違和感なく移行できるだろう。

6. RefreshOS

「RefreshOS」は最近登場したディストリビューションで、Windowsからの移行を検討するユーザーにとって非常に有用な選択肢である。このOSは、従来のWindowsデスクトップと同様の構成を持つ最小限のKDE Plasmaデスクトップを採用している。

パネル、スタートメニュー、システムトレイを備え、シンプルでエレガントなテーマは幅広いユーザーに好まれるだろう。RefreshOSは「Debian」の安定性とUbuntuのユーザーフレンドリーさを兼ね備え、Windowsから移行するユーザーにとって理想的な組み合わせとなっている。

プリインストールされているアプリケーションには「LibreOffice」「GIMP」、カレンダー、連絡先マネージャー、「KMail」「VLC media player」などが含まれ、インストール後すぐに作業を開始できる。追加の設定や調整は不要で、ログインすればすぐに利用可能だ。

唯一の難点は、開発者がSnapやFlatpakといったユニバーサルパッケージマネージャーを含めていない点である。そのため、「Slack」や「Spotify」などのプロプライエタリーアプリを利用する場合は、まずSnapまたはFlatpakをインストールする必要がある。

それ以外では、RefreshOSはLinuxへの移行を検討するWindowsユーザーや、オープンソースOSに興味を持つ全ての人にとって優れた選択肢といえる。

7. Bazzite

「Bazzite」は「SteamOS」のクローンであり、その焦点がゲームにあることは明らかだ。Linux初心者だけでなく、ヘビーユーザーやゲーマー向けに特別に設計されている。

Steamがプリインストールされ、HDRとVRRのサポート、応答性を高めるCPUスケジューラーの改善など、快適なゲームプレーを実現するための調整が多数施されている。さらに、あらゆるゲームに対応できる強力さを備えている。しかし、Bazziteはゲーミング専用ではない。生産性向上ツールとしても十分に機能する。

デスクトップ環境にはKDE Plasmaを採用しており、標準設定のままでWindowsファミリーのOSに近い外観を持つ。美しいUIと高い性能により、古いOSを使っているような印象を与えることはない。BazziteはFedoraをベースとしており、その速度、信頼性、セキュリティを継承している。

Windows 10のサポート終了を機に、ゲーマーにとってBazziteは有力な選択肢となるだろう。

8. Q4OS

「Q4OS」は軽量で高速なLinuxディストリビューションであり、Windowsに似た外観を持つ。これはKDE Plasmaまたは「Trinity」デスクトップによって実現されており、デフォルトはKDE Plasmaである。

Q4OSの特徴の1つは、通常のLinuxディストリビューションと同様にインストールできるだけでなく、Windows内にアプリを追加する感覚でインストールできる点だ。Linuxを一度も試したことがないユーザーや、初めてオープンソースOSを使うユーザーに適している。さらに、WindowsのUIに強い不安を感じる場合は、「FreeXP」スピンを利用できる。これは驚くほどWindows 10に近い外観を持つ。

Q4OSには「Q4OSソフトウェアセンター」が搭載されており、WindowsアプリのLinux代替品を探すのに役立つ。もし「インストールできるアプリが少ない」と感じた場合は、デスクトップ環境の標準アプリストア(KDE Plasmaなら「Discover」など)を開くとよい。そこには多数のアプリが用意されている。さらに、Q4OSには十分な数のプリインストールアプリが含まれているため、標準設定のままでも追加インストールの必要はほとんどないだろう。

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