アップルのクックCEO、プライバシー保護の取り組みの重要性など語る

 Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏は米国時間4月12日、同社は消費者の利益を最優先するデータプライバシー保護のための闘いを続けると述べ、それは「われわれの時代の最も重要な闘いの1つ」だとした。

Cook氏は、「App Store」の厳しい管理ポリシーを反競争的だとする主張にも反論した。Appleは、消費者のセキュリティとプライバシーを保護するための規則を維持している。App Storeは「iPhone」「iPad」「Apple TV」「Apple Watch」にアプリをダウンロードする唯一の公式な手段だ。

Cook氏は、国際プライバシー専門家協会(IAPP)のGlobal Privacy Summitで登壇し、「データ産業複合体」(data industrial complex)によってプライバシーは脅威にさらされ続けていると述べた。データ産業複合体は、人々が食事をするレストラン、買い物をする店舗、閲覧するウェブサイトにいたるまで、あらゆる場所から情報を収集しようとする企業などを指す。

そのような企業は、よりカスタマイズされたエクスペリエンスを消費者に提供するためにデータを収集していると述べているが、消費者にそのことに関する選択肢が与えられないとCook氏は指摘した。

「そのようなことが実世界で展開されていたとしたら、誰がそれを支持するだろうか」と同氏は問いかけた。学校に子どもを迎えに行くときにカメラを手にした人が後をつけてきたり、ノートPCで作業中に監視されていたりすることを実際に受け入れる人などほとんどいないと述べた。

「それをサービスとは呼ばない、非常事態と呼ぶべきだ」と同氏は言う。「デジタルの世界でもそうだ」(Cook氏)

Cook氏は、Appleがここ数年間で導入してきたデータプライバシーを保護するための複数の機能を挙げ、ユーザーは今、所有するすべてのデバイスで自分のアクティビティをアプリが追跡することを許可するかどうかを自分自身で決めることが可能で、必要に応じて自分の位置情報をオフにしたり、電子メールアドレスを知られないようにしたりすることができると述べた。

同氏はさらに、収集するデータを最小限に抑え、クラウドではなくデバイスで実行される処理を最大限にするためのAppleの取り組みに言及し、消費者のデータがサイバー犯罪で盗まれるリスクを抑えられると説明した。

Appleは欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)のような厳しいプライバシー規制を支持しており、米国でも引き続きそのような法律を求めるとCook氏は述べた。一方で、米国で議論されている新しい規制は、セキュリティとプライバシーを危険にさらす恐れがあると指摘した。

ハイテク大手企業がそれぞれのアプリストアやプラットフォームでどれほど支配力を持つべきかということについて、一般社会とハイテク業界の両方で激しい議論が繰り広げられている。

議員、規制当局、開発者らは、Appleがアプリストアなどで課している制約を緩和するべきだと主張している。Appleは、開発者が代替となるアプリストアを提供することや、ゲームキャラクターの新しいデザインなどのデジタル商品をアプリ内で購入する際の代替となる決済処理を使用することを禁止してきた。AppleとGoogleはそのような決済で15~30%の手数料を徴収しており、ストアの技術と管理に費用を充てていると述べている。

業界大手の一部は、現在のアプリストアのシステムについて強硬な態度を見せている。人気ゲーム「フォートナイト」の開発元Epic Gamesは、AppleGoogleがアプリストアで決済手段を厳格に制限していることに関して両社を提訴した。

Cook氏は12日、外部ソースからアプリをダウンロードすることを許可すれば、それらの企業がAppleのプライバシー保護を損ない、消費者のデータのセキュリティを危険にさらす恐れがあると主張した。同氏は、Googleの「Android」OSを名指ししていないが、公式アプリストア以外からユーザーがダウンロードした悪質なアプリで、Apple以外のデバイスにランサムウェアが拡散されるケースが最近あったことを指摘した。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

https://japan.cnet.com/article/35186217/

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