6割以上のCEOが2025年までに従業員のオフィス復帰を希望–KPMG調査

 ホームオフィスを畳み、再び通勤する時代が到来するかもしれない。多国籍企業の最高経営責任者(CEO)のうち65%は、2025年までに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック前のようなオフィス勤務を従業員らに望んでいるという。

KPMGが国際的な企業でCEOを務める1325人を対象に、その「マインドセットや戦略、戦術計画」についてインタビューしてまとめたレポート「KPMG 2022 CEO Outlook」によると、これが大半のCEOの意見となっている。

企業は、地理的な制約に縛られない雇用市場や、コラボレーションの強化、生産性の向上という恩恵を手にしてきているが、CEOの多くは従業員のオフィスへの復帰を望んでいる。Teslaの従業員らに週40時間のオフィス勤務を要求しているElon Musk氏は、珍しい存在というわけではない。

今後3年間で、ハイブリッドワークの方が望ましいとしているCEOは28%にとどまっており、完全なリモートワークを好むとしているCEOは7%にすぎない。

KPMGによる調査の回答者のうち3分の1は、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、スペイン、英国、米国に本社を置く、年間売上高が100億ドル(約1兆4500億円)を超える企業のCEOだ。

また、CEOの86%は今後12カ月の間に景気後退が始まると考えており、46%は向こう6カ月で人員削減を検討し、75%は同期間での新規採用の凍結を計画または開始しているという。

こういった見通しの中、労使のパワーバランスは、ハイテク分野に限らず、パンデミック以降のあらゆる労働市場の逼迫(ひっぱく)を乗り超えてきた雇用者側にとって有利に働く可能性がある。ただKPMGは、雇用者側の交渉力が高まったとしても、CEOは自社の従業員が「有意義なやり取り」をできるようにする必要があると指摘している。

KPMGは「CEOは最適な体制というものをどのように定義するだろうか。今こそ、何が最適なのかを試し、確認する時だ。これには積極的な傾聴と、共感を得られるコミュニケーション、長期的な視点で適切なバランスを見いだすためのコミットメントが鍵になるだろう」と述べている。

KPMGの調査によると、77%のCEOは情報セキュリティが戦略的機能であり、潜在的競争力だと捉えているという。また、地政学的な不安定さによってサイバー攻撃の懸念が高まっているとしたCEOは2021年の61%から73%に増加している一方、パートナー企業やサプライチェーンの保護が自社の防御力の強化と同じくらい重要だと答えたCEOは76%に上っている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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