マイクロソフト、AI機能「Context IQ」など「Office」に複数の新機能

Microsoftは、米国時間11月3日よりオンラインで開催しているITプロフェッショナル向けカンファレンス「Ignite」で、「Office」に追加する新しいツールや機能について発表した。 

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同社は「Microsoft 365」全体に、「ネイティブに統合された一連の人工知能(AI)エクスペリエンス」を導入するとしている。これは、一部のOfficeアプリにすでに搭載されているAI機能を超えるものだという。これらの新しいAIエクスペリエンスは「Context IQ」というブランドで提供される。Context IQが変革を実現する最初のエクスペリエンスは、「Microsoft Editor」になる。Editorは、文書、電子メール、ウェブで文法やスペルの間違いを修正する。Context IQにより、予測的支援機能が追加される。

 例えば、ユーザーがファイルを添付したり、同僚と共有したりする際に、Microsoft Editorは特定のファイルや文書を候補として提案する。「Microsoft Outlook」のメールでは、会議をスケジュールする際に、参加者の空いている日時を推奨する。コメントやメールで、@マークで誰かをタグ付けしようとすると、最近やり取りした人や、以前タグ付けした人に基づいて候補を提示する。また、データの入力などでは、「Microsoft Teams」で協業する際に、特定のセールスメッセージを提示するほか、飛行機をオンラインで予約する際に、フリークエントフライヤー番号などの情報を提案する。

 Context IQは、以前に発表された「Cortana」を活用したスケジューラーサービスなどの機能と部分的に似ている。しかし、Context IQは、個々のユーザーに関わる関連したつながりを把握するために、「Microsoft Graph」による洞察も活用するという。

 同社はさらに、「Office.com」とWindows向けの軽量のOfficeアプリに追加するいくつかの機能を発表した。

 ホームページを刷新し、ユーザーが「Quick Access」セクションから必要なコンテンツを素早く見つけたり、「Recommended Actions」で注目する必要がある内容を確認したりできるようにした。新たな「My Content」ページの検索とフィルタリングで、「Teams」「Outlook」「OneDrive」「SharePoint」のコンテンツを簡単に見つけられるようになる。また、新しい「Create」ページでは、すべてのアプリやツール、複数のアプリケーションのテンプレートを同時に表示できる。これらの新機能は、今後数週間に段階的に提供が開始される見通しだ。

Officeで提供されるその他のアプリや機能

 Teamsの機能を拡充:Teamsのさまざまな新機能が、今後数週間から数カ月間に提供される予定だ。「Direct Guest Join」を利用すれば、サードパーティーのミーティングに、「Teams Rooms」から参加できるようになる。またサードパーティーのルームシステムからTeamsのミーティングに参加できるようになる。現在、ZoomとCiscoで利用可能だ。「Teams Admin Center」で「Surface Hub」を管理できる機能のほか、Teamsをウェビナーで使用するプレゼンター向けの仮想グリーンルームなども提供される。

 「PowerPoint」に「Recording Studio」を追加:ユーザーは録画し、プレビューを見終えたら、必要に応じて、1枚のスライドやプレゼンテーション全体を再録画できる。そのため、プレゼンテーションを行う際に、物理的もしくは仮想的にその場にいる必要がなくなる。2022年初頭に一般提供される予定だ。

 「Clipchamp」:仕事や学校などで利用可能なClipchampのビデオ作成ツールをOfficeで提供する。同社は9月、動画編集、作成プラットフォームClipchampを買収すると発表した。提供時期などの詳細は明らかにされていない。

 Excelが対応できるデータタイプを拡充:これまでにExcelで、株式、地理などのデータ型を利用できるようになっており、「Power Query」のデータ型にも対応している。さらに10月末には、Excelで新しい「JavaScript API」がプレビューで利用可能になる。これにより開発者は、画像、エンティティー、配列などを含む、独自のカスタムデータ型を作成できるようになる。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。