小売業におけるデータ活用の課題を解決するには ~データの民主化を実現するSnowflake~

[PR]ここでは、オンラインイベント「変わる小売流通業 リテールイノベーション – 今と未来を知る – 」におけるSnowflakeの阿部氏のセッションをレポートする。

 世の中は大きく変化しており、小売業はさまざまな課題に直面している。困難な状況でも売上を向上する選択肢はさまざまだが、データ活用を進めていくことは重要な戦略の一つである。一方で、データ活用にも多くの障壁が存在する。これらの課題を解決するのが「データの民主化」だ。ここでは、オンラインイベント「変わる小売流通業 リテールイノベーション – 今と未来を知る – 」におけるSnowflakeの阿部氏のセッションをレポートする。

「データ民主化を実現する小売業界向けのデータクラウド」
Snowflake株式会社 アカウントエグゼクティブ 阿部 満梨奈 氏

チャレンジングな時代でいかに売上を向上させるか

今、小売業界はチャレンジングな時代に入っている。例えば人口減・高齢化による購買ボリュームへの影響、パンデミックによるお客様の生活の大きな変化などだ。また、原料高騰は店頭の価格に影響するし、商圏の縮小によって出店を増やすことによる売上獲得も難しくなってきている。さらに、顧客の生活スタイルの多様化の把握も大きな課題の一つとなっている。

小売業における環境の変化小売業における環境の変化

こうした状況の中で、どうすれば売上を向上できるのか。阿部氏は「多くの選択肢が存在していますが、この流動性が高くチャレンジングな時代にどの選択肢を取るのがベストなのか。最大の効果を得るためには、どのようにデータ活用を進めていくのかが重要な戦略になります」と言う。

では、効果の高いデータ分析のためには何が必要なのか。AIの分析や、データサイエンティストの雇用といったことも一つの方法、要素である。しかし、日本の流通、小売業界のデータは難易度が高く、こういった「点」による解決は難しいとした。

日本の小売業界のデータが難しい理由として、阿部氏は4つの理由を挙げた。一つ目は、オンライン購買のボリュームは上がってきているものの、まだまだオフラインでの購買の割合が大きく、一連の流れを一つのデータで把握することが困難であること。二つ目は、生活者にとても近い業界なので、今回のパンデミック以外にも、例えば気象や経済状況といった外部要因が色濃く影響すること。

三つ目は、日本の小売業界は海外と比べて生活文化が豊かなため、例えばエリアやカテゴリー内などで違いがあり、一元的に事象を読み解くことが難しい状況にあること。そして四つ目は、メーカー、卸、小売、商社とそれぞれ役割が細分化されており、データが分断されてしまっていることだ。

「この難しい小売業界のデータをしっかり活用するためには、AIの導入、データサイエンティストの雇用といった『点』での解決だけではなく、『面』での解決も効果的です。面での解決、つまりデータの民主化が必要になってきます」(阿部氏)

日本の小売業界のデータが難しい理由日本の小売業界のデータが難しい理由

データの民主化の実現を阻む課題

データが民主化されているとはどういうことか。阿部氏は二つの例を挙げた。一つは、シンプルでわかりやすいデータをリアルタイムで、できるだけ多くの人が理解できること。もう一つは、例えば小売業の店長や商品部の担当、卸の担当営業、メーカーの担当、こういった役割が違う人がいたとしても、その人が欲しいと思ったデータがストレスなくすぐ手に入る環境であること。この二つが重要であるとした。

「難しい小売業界のデータであっても、データの民主化を成し遂げて、現場の方が忙しい職務の間でもしっかりとデータが確認できること。これこそが、現状の小売業界に必要なデータ活用ではないかと考えています」(阿部氏)

「データの民主化」とは「データの民主化」とは

データの民主化は長らく言われてきているが、なぜ未だに実現できていないのか。もちろん、人材教育や業務フローなどの問題もあるが、ITの課題によるところも大きいのではないかと阿部氏は指摘。二つの課題を挙げた。

一つは、「民主化に耐えうるパフォーマンスが担保できない」。民主化を広げていく上で、パフォーマンスは一番の課題となる。アクセス数の増加に怯えていては、強く推進することは難しい。もう一つは、「必要なデータを手に入れるためのハードルが高い」。必要なデータを集める手段から課題がある。小売業界は外的要因からの影響も大きく、役割が細分化されているため、必要なデータが手に入りにくい状況があると考えられる。

Snowflakeでデータの民主化を実現する

「Snowflakeのデータクラウドで、この二つを解決できるのではないか」と阿部氏は言う。Snowflakeは企業名でありサービスの名称でもある。スノーフレイクは、「To Mobilize the World’s Data」をミッションに掲げ、現在の散在、あるいはサイロ化してしまっているデータを結集、活用し、データとデータを掛け合わせることでデータの力をさらに高めていくことを目指している。

スノーフレイクは2012年にシリコンバレーで設立しており、創業者の夢は「どんなに大きなデータであっても、どれだけの人がアクセスしたとしても、問題なく運用できる強いデータプラットフォームを作り、世界にインパクトを与える」というものであった。そのために一からクラウド上で作られたのがSnowflakeというサービスだ。

国内では2019年から活動しており、現在はAWS東京リージョン上、AWS大阪リージョン上、およびAzure東日本リージョン上でサービスを展開している。なお、グローバルのユーザー企業には、一社で55ペタバイトという巨大なデータを1万人のユーザーが利用しており、創業者の夢は叶えられようとしている。

スノーフレイクの歩みスノーフレイクの歩み

そこで、Snowflakeは次のステップとして、単なる高性能な分析プラットフォームではなく、データ同士の垣根をなくし、データをモビライズするデータクラウド、グローバルネットワークへと進化している。このデータクラウドで、より安全に、より簡単にデータをコラボレーションできる世界を実現する考えだ。

このSnowflakeによって、「民主化に耐えうるパフォーマンスが担保できない」という課題に対しては、前述のようにどんな大きなデータでも、どれだけの人がアクセスしても問題なく動くプラットフォームを目指して構築されている。世界約6000社の導入企業からも、この点が評価されているという。これは、トップクラスの性能で同時実行性を可能にするSnowflakeのアーキテクチャにより実現している。

大量のアクセスがあっても処理が競合せず、タイムリーなレスポンスを実現しており、データ活用のユースケースが拡大しても、リソースを取り合うことなくユースケースごとのエンジンを瞬時に付与することが可能となっている。ワークロードマネジメントの必要性が限りなく低いプラットフォームであると阿部氏は言う。

実際に、イギリスの小売業であるSainsbury’sでは、データの民主化のための基盤としてSnowflakeを採用し、1000人のユーザーが使っていても問題なく運用されており、6時間かかっていた分析が3秒で完了するようになったという。

「必要なデータを手に入れるためのハードルが高い」という課題に対しては、Snowflakeは独自のデータシェアリングで解決できるとした。これは、データを共有する際にデータのアクセス権を共有相手に渡す仕組みのため、コピーする必要がなく、常に最新のデータを共有できる。また、一対一でも一対多数でも共有が可能だ。

米国で2000店以上の店舗を持つスーパーマーケットのAlbertsonsは、メーカーであるKraft HeinzとSnowflakeのデータシェアリング機能を使ってデータをコラボレーションしている。Albertsonsの購買データが更新されると、Kraft Heinz側でもタイムリーに最新の同じデータを見ることが可能だ。これにより、メーカー側で精度の高い需要予測が可能になり、例えば欠品対策や超過在庫の対策を具体的に実施できるようになった。

Snowflakeによる課題の解決Snowflakeによる課題の解決

また、Snowflakeはマーケットプレイス、つまりデータの市場を運営しており、そこには世界各国から900種類以上のデータセットが出展されている。欲しいデータを検索して、すぐに獲得もしくは購入することができる。これにより、自社を中心としたデータコラボレーション、データのエコシステムを構築していくことが可能になっている。

「データの民主化はゴールではなく、あくまでステップの一つだと思います。大切なことは、どのようにして売上を上げていくかということです。グローバルではすでに、売り上げを上げていくために、データの民主化やデータのコラボレーションが大きく進んでいます。Snowflakeのデータクラウドに参加していただくことで、チャレンジングな時代でも業界全体で売上を上げていくお手伝いができると考えています」と阿部氏は述べ、セッションを締めくくった。

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