東京ガスがコールセンター業務を効率化、自然言語処理を用いた検索システムでオペレーター報告を14%削減

アクセンチュアは2022年4月27日、データ活用SIサービス「AI Powered Knowledge Sharing」を発表した。自然言語処理や自動音声認識技術を用いて企業データの価値を引き出すシステムを構築する。ユーザーの1社である東京ガスは、2021年10月にコールセンターで同サービスを利用したシステムの運用を開始。文章検索で必要な情報を取得できるようにしたことで、スーパーバイザへのエスカレーションを約14%減らした。

 アクセンチュアの「AI Powered Knowledge Sharing」は、自然言語処理や自動音声認識技術を用いて企業データの価値を引き出すシステムを構築するSIサービスである。社内に点在している知見やデータを集約し、あらゆる事業プロセスでデータを容易に活用できる環境を構築する。具体的には、音声やテキストなど各形式のリクエストデータに対し、AIがリクエストの意図を理解した上で、膨大なデータの中から関連する情報を抽出して提供する。

ユーザーの1社である東京ガスは、顧客からの問い合わせに対応するコールセンターの業務を改善するため、同サービスを利用したシステムの運用を2021年10月に開始した。古くなっていた情報を最新化し、分散していた知見を集約して一元管理し、自然言語処理技術を実装した検索システムを活用して、文章検索で必要な情報を取得できるようにした。これにより、オペレータからスーパーバイザへのエスカレーションを約14%減らした。

東京ガスはさらに、2022年4月から、音声認識結果を活用した電話問い合わせ対応を開始した。顧客からの問い合わせ内容に応じてAIが瞬時に推奨回答を特定し、確認項目リストとともにオペレータのPCディスプレイに表示するシステムである。AIの支援によってオペレータごとの応対のばらつきを減らすとともに、応対時間を短縮する。応対品質の向上と標準化も図る。

東京ガスは将来的に、AIが定型問い合わせの受付対応を担い、オペレータがより付加価値の高い業務に専念できる環境の構築を目指している。

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