日立、Azure Stack HCIアプライアンスを提供、Azureとのハイブリッドクラウド環境を短期構築

日立製作所は2022年6月1日、「日立HCIソリューションfor Azure Stack HCI」を販売開始した。ミドルウェアに「Azure Stack HCI」を搭載したHCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)のアプライアンスサーバー機であり、日立製作所のHCIのラインアップを拡充する。Microsoft Azureと組み合わせたハイブリッドクラウド環境を短期間で導入可能としている。Azureを日立製作所から導入した場合、AzureとAzure Stack HCIの混在環境をワンストップでサポートする。

 日立製作所の「日立HCIソリューションfor Azure Stack HCI」は、ミドルウェアに「Azure Stack HCI」を搭載したHCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)のアプライアンスサーバー機である(図1)。これを使うと、Microsoft Azureと組み合わせたハイブリッドクラウド環境を短期間で導入可能としている。Microsoft Azureを日立製作所から導入した場合、Microsoft AzureとAzure Stack HCIの混在環境をワンストップでサポートする。

図1:Azure Portalを介してオンプレミス(Azure Stack HCI)とクラウド(Microsoft Azure)を一元管理可能(出典:日立製作所)
図1:Azure Portalを介してオンプレミス(Azure Stack HCI)とクラウド(Microsoft Azure)を一元管理可能(出典:日立製作所)

Azure Stack HCIは、パブリッククラウドサービスのMicrosoft Azureで提供しているサービスの一部を、オンプレミス環境へと切り出して使えるHCIリソースである。データセンター向けのWindows Serverをベースにしている。Microsoft Azureと同様にサブスクリプション型で利用可能であり、物理コアに対して利用量に基づき課金する。

Microsoft Azureの管理コンソールであるAzure Portalを介して、Microsoft AzureとともにAzure Stack HCIも管理できる。Azure Stack HCI上で稼働するサーバーのリソースやHCIクラスタで実行した操作とイベントの一覧を表示する。パブリッククラウドとオンプレミスの管理操作を一元化している。

日立製作所は、Azure Stack HCIの利用環境を、構築済みの状態で提供する。「検証結果に裏付けられたサイジング情報に基づく的確なシステム構成で環境を構築」(同社)して提供する、としている。システム構成は、表1の通りである。今後、モデルを拡充する。

表1:「日立HCIソリューション for Azure Stack HCI」の仕様(出典:日立製作所)
モデル 日立HCIソリューション for Azure Stack HCI
高性能・大容量モデル(SAS SSD/HDDハイブリッド構成)
ノード(サーバーモデル) HA8000V/DL380 Gen10 Plus 24SFF
ノードあたりの高さ 2U
ノード数 クラスタノード:3~14、管理用ノード:1
仮想化OS(ハイパーバイザー/SDS) Azure Stack HCI(Hyper-V/Storage Spaces Direct)
ノード(サーバー)仕様 プロセッサ 第3世代インテルXeonスケーラブル・プロセッサ最大2
メモリー容量 最大8TiB
ネットワークインタフェース(ノード間) 10GBASE-SR×2または25GBASE-SR×2
最大ストレージ搭載数 キャッシュ 3.84TB SAS SSD×2
キャパシティ 2.4TB SAS HDD×22
導入サービス OSインストール、HCIクラスタ構築、他
サポートサービス 日立サポート360(問題解決支援、情報の提供、改良版の提供)
出荷開始時期 2022年6月30日(木)
価格 個別見積もり

なお、日立製作所のHCIアプライアンスは、Azure Stack HCI搭載機のほかに、ストレージ仮想化ソフトウェアなどのOSソフトウェアに応じて、3種類をラインアップしている。具体的には、(a)VMware vSphere/VMware vSANベース、(b)Windows Server(Hyper-V、Storage Spaces Direct)ベース、(c)Nutanix Enterprise Cloud OSベース、がある。

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